農水省がそう言っているのかわからないが「消えた米」というワードが躍った
生産量が5年産より増えているのに集荷業者に集まった米が少ない
それを「消えた米」とかいっておりまして・・・
わたしはこのブログで何度もそんなものはない
あったとしても僅か
生産者消費、直売、縁故米も含めて年間の消費量は毎年減っているが680万トン前後でしょうか
このうち、農協からの全農筆頭にいわゆる集荷団体が集めた玄米は6年産では200万トン前後だろうか
全生産量の3割に満たないのだ
(メイン流通ではないということ)
5年産が生産量少なく(作況100無い)、精米歩留3~4%悪く、くず米も極端に少なく
在庫量(6年6月152万トン)減り米足りなくなり6年産夏に絶対量不足からの6年産早食い
だから6年夏の段階で7年夏はもっと足りなくなると言ってきた
40~50万トンは不足していることが続いていることになる
小生の会社はいわゆる米卸というところから1俵も仕入れていない
生産者、およびそのグループからの仕入れがほとんど
ロットがまとまる一部は農協との直取引
米の生産及び集荷、流通というのは食管法時代からの延長という側面、意識があり
食管法時代は「作り手=生産者」と「売り手=米卸・米屋・スーパー・外食事業者」は完全に分断されていました
生産者は自分で消費者やユーザーに米は販売出来なかったのです
米販売会社も直接生産者から米は買えなかった
ヤミ米といわれた(笑)
正式に法律で制度化されたのは1993年の大不作からの94年米パニック受けて1995年に施行された現在の食糧法になってからです
そもそもですが、
売り先が決まっていないものを作る、いくらで売れるかもわからない
それでは経営のしようがありません
作った米は農協に持っていけば無条件で「受け入れてくれる」
これは販売については全面委託をするということでありまして
概算金という仕組みはそういうことでいくらで精算できるか翌年年末くらいにならないとわからないが、一部の売上金を生産年の12月の支払いもあるだろうから払っておくというもの
全国の零細米農家(ほぼ兼業農家で高齢者)は当然ながら採算も合わない(機械投資しても回収できない)から耕作をやめて、近所で田んぼ引き受けてくれるところ探す
平坦地で、圃場整備(大区画化)されていればみつけやすいが、山あいの中山間地では田んぼ区画小さいこともあり、また引き受けてくれる農家も1軒とか2軒しかないとか事実上難しいところ多い
弊社で取り組みさせていただいている生産者はその引き受け手の方であります
それでも、生産面積と乾燥調製設備含めた機械化のバランスもあり、むやみに耕作面積増やすこともできない
一番の問題は「誰がやるのか」ということであります
農業というのは家族経営が基本であります
米がメインということであれば、年間の仕事作るのはなかなか難しい
かといって、忙しい時期だけ手伝ってくれる都合のよい人はそういません
昭和20年代生まれの小生
近所はみなさん田んぼも持っていたので農繁期は子供たちも手伝うのが普通でありました
現代での米作りはほぼ機械ですから子どもが手伝えることは少ないでしょう
子ども数そのもの少ないし
ちょいと話が逸れましたが
小規模農家はどんどん減り
機械化が進み小さな機械でもできる兼業米農家が多いですがそれも高齢化でやめてゆく
ざっくりいうと、稲作の作付けを行う個人経営体はこの20年で半分になり70万軒くらいになりました
内訳をみると、
15ha以上の経営体は全体の1,7%だが作付面積の27%占める
10~15haの経営体は1,3%だが面積の9%占め
5~10haの経営体3,9%で面積の15%
これをまとめると、
7%の経営体で5割の面積を占めることがわかります
これは他の農畜産物に比べて零細の割合が高いのですが、それでもこういう割合、内容になります
米については、ある規模の専業になれば、農協への全面委託販売ではなく、自分で売り先探す、取引する、それは当然のことであります
相場安い時期が続きました
そういう中でも弊社は特別な米を作っていただきそれなりの価格で買わせていただきました
今のような不足の時期は一般の普通の米の相場の方が高くなりおかしなことになっています
が、
相場は相場でありまして
高い相場の時もあれば安い相場の時期もある
相場で売買するということはそういうこと
弊社は取り組み先生産者にずっと言ってきたことですが、
安定取引、安定した取り組みをしましょうということ
こういう混乱の時期にそういうことがよくわかります
米が足りない
犯人捜しみたいなことやっているが頓珍漢なことであります!
弊社は契約農業経営者の米粛々と販売してゆきます
備蓄米買えても仕入れないし売らない
農水省データ