市川稔の米(マイ)情報

α化米粉

小麦にはグルテンという物質が含まれているのでふっくらしたパンが出来ます。

米には含まれていないので米粉100%でパンにするのは無理でありました。

新しい技術で米粉100%でもパンを作ることができるという研究発表会に呼ばれ参加してきました。

米(通常は白米)を挽く際に熱を加えてやるという新しい発想です。

金属製の臼にお湯を通すことにより臼自体を発熱させ、そこに少量の米を投入して「挽く」のです。

米は通常「粒」の状態で食べますね。

小麦は粉にし加工して食します。

米を粉にして消費拡大を図る取組みは以前からチャレンジしていますがなかなか成功しなかった。

ひとつには原料である国産の米価格が世界相場に比較して高いこと。

米粉を利用した食品の開発がイマイチということ。あるいは米粉を使った料理というものが日本人には一般的ではないことなどが挙げられます。

この「α化を進めた米粉」はそんなハンデを克服するかも知れません。

企業と大学との連携で新技術を商品化し世の中に問うというのはアメリカなどでは進んでいますが、日本では大学と企業が共同で行うのはあまり成功していません。

これからはすごく大切なことだと思います。

広い意味で「米の消費拡大」は大きな意味を持ちます。
水田で栽培される稲は地球環境に優しく単位面積あたりの生産性が高いことと、毎年再生産できる大きな利点を持っています。

この技術には米穀機構も支援しているようです。

ベンチャービジネスというのは金を食うばかりでお金を生むようになるには時間が掛かります。
たいていはお金を生まないまま終わることが多いのですが本事業には成功してもらいたい。

パウダーテクノコーポレーションという会社ですが、山本製作所の子会社となったので展開が開けるかも知れません。

α化米粉を作る機械を山本製作所が開発しています。

小さな機械ですので小ロット生産が可能です。

日本各地で地場の米を使った「米粉パン」が地域の人々に愛されるようになれば嬉しいことです。

それには、

とにかく美味しい米粉パンでなくてはならないこと。
(不味くては売れません)

原料米は減反政策から除外する特例を設けて安く手に入るように仕組みを作ること。
(最終商品が高すぎては一般化しません)

小生はそのように見ました。

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