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市川稔の米(マイ)情報

ひとつのパイナップルから

国産のパインアップル(パイナップル)が届きました。

国産といっても石垣島からです。

いろいろ話題に上る尖閣諸島は石垣市ですからその距離がお分かりでしょう。

石垣島からの距離で見れば台北はたったの240km。

那覇まで400kmあります。

鹿児島まで1000km。

東京までなんと2000km!


写真のパイナップルははるばる2000km離れた日本国内から届いたと思うと新たな価値観がありますね。


パイナップルも完熟で収穫したものは実に美味しい。

宅配便のおかげです。

Sさん、有難うございました。


いつも例題としてお話しさせていただいています。


20年以上前から宅配便を活用し、完熟した「マンゴー」をブランド化し消費者(お客様)に直販しています。

2006年7月19日にも紹介していました。

丁度これから収穫期に入りますが、収穫前にお客様にDMを発送します。

DMというのは注文書のことです。


「収穫出来次第順次発送します」


そう書かれています。


ようするに収穫前に注文をもらい収穫できたら順次発送するというもの。


これって素晴らしいと思いませんか?


3名で任意の組合作っています。


パッケージや資材の共同購入や宅配便の交渉などは組合として行いますが、

販売や経営は完全に独立していています。


1000km、2000km、3000km離れた国内に販売しています。


日本最西南端に近いことを最大限有効に活用している。


マンゴー栽培は雨除けのビニールシートはありますが、ハウスにして暖房入れることはありません。

宮崎でマンゴーが一時話題になりましたが、価格の半分は燃料代です。

これって今の時代に合っていませんね。

(余談ながら、宮崎産の値段高いので石垣島産安すぎるから値段上げたらとお客様に何人にも言われたそうです)


石垣島の農家は個人の顧客をコツコツと開拓しました。


ギフトの需要が多いですね。


高額品、高級品なので。

すると、いただいた人が美味しいので感激して次の顧客になる確率が高い。


そうやって増やして行きました。


補助金など一切もらっていません。


島の農業で一番は牛です。

サトウキビは伝統の農産物ですが、どっぷり補助金漬けです。


マンゴー、シークワーサー、パイナップルなど直販している農家は補助金などもらっていません。

ある農家はバナナに挑戦しています。


どんなことになっているかはっきり分かるエピソードがあります。


ある日、組合員の自宅に一斉に税務調査が入りました。


資料線と言って、取引先周辺を事前に調べて証拠を掴んでから税務調査に入ります。

その「資料」に照らし合わせると売上が合いません。


島から送るので100%宅配便使うから一発ですね。


全員、多額の追徴課税を支払ったのは言うまでもありません。


しかも全員現金で支払ったというから痛快じゃありませんか。


もう、過去形だからバラしてもよいですね(笑)


農業経営の鏡です。


土地利用型農業とはやり方異なります。

中山間地農業もやり方異なります。

高級フランス料理店型農業かも知れません。

ただ、


農業にしろ何の産業にしても補助金を付けて発展することはほとんどありません。


これは断言します!


人間は苦しいからガンバルのです。

楽させたら頑張らない。

楽させたら人間努力しない。

楽させたら堕落する。


お金をもらうのは恥と思わなくては。




ひとつのパイナップルが意味する物語であります。

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