市川稔の米(マイ)情報

新米切り替え時期

台風18号の後、晴天が続いたので一気に刈取りが進みました。

例年より刈取り時期が早い。

刈取り前の籾の水分が低くて驚いている声も聞く。

なんと、18パーセントとか20パーセントなどもある。

乾燥の燃料節約出来て良いが、品質に問題出る場合もあり。

刈り遅れにならない注意が必要。


田んぼにあった「稲」が刈り取られ、大半は乾燥調製して「玄米」になり保管される。

考えてみれば、主食用以外も含めて800数十万トンという膨大な量のお米が収穫されるわけです。


昨年、24年産を意味のない値上げをしたので市場は混乱した。

販売業界団体のトップも言っておられましたが、

現状の価格設定は「生産団体」の方で事実上決めている。

その指標となるのが、概算金とか、仮渡金とか呼ばれる、秋に支払う一時金の価格であります。

JA、いわゆる「系統」は生産量の35%くらいしか扱っていないが事実上の価格決定を握っている。


24年産は概算金を引き上げて集荷量の上積みを狙い、一気に主導権を回復したいと目論んだ。

これは、提携した商社の知恵であると小生は昨年の秋に思った。

その思惑は一気に崩れ去った。


コメは毎年状況が変わります。

相場で儲けようとすれば、相場で大損します。

先物市場でリスクヘッジをすれば良いのですがまだ定着していません。


今年の秋は新米切り替えに悩むところと、悩まないところに二分されます。


24年産の持越しはかなりの量(たとえば2ヵ月分とか)があるわけでありまして。


米はたとえが適切ではありませんが、


新米時期は18歳の娘

だが、

たった一年で古米になると70の婆さんになる


と、若い頃業界新聞の社長から聞きました。


保管設備も格段に向上し、一年では品質はまったく遜色ありません。

だから、そのたとえも現代では正確ではありません

が、

昨年の米より新米価格が安くなれば、ぴったり当てはまります。


販売業界では熾烈な価格競争をしているわけでありまして。


相場の高い米の在庫をたくさん抱えているところとそうでないところの差が大きく出ます。



小生の会社で始めた「米市場.com」は需給のミスマッチ解消のお手伝いが出来ればという意図があります。

始めたばかりでまだ実績はありませんが、

きっとお役に立てるものと思っています。

それにはカイゼン、カイゼンが必要ですが。



需要と供給のバランスでモノやサービスの価格は決まって行きます。


小生の持論は「米問題は在庫問題」であるというもの。


この秋も在庫によって大きく格差が出る状況となりました。

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