市川稔の米(マイ)情報

加工用の原料米が足らない

米には主食用、加工用、酒用、エサ用など用途がいろいろあります。

生産者への補助金からめて、新規需要米(エサ米、米粉用米、一部加工米も)などが加わりさらにややこしくなってます。


昨日、経済週刊誌の取材がありました。

特集は米のことで、食品加工業者が原料として使う「くず米」が暴騰して困っていること。

なぜそうなっているのか背景を調べているとのことでした。


小生の会社では、くず米扱っていないし、加工米も扱っていない。


全体の需給や生産現場から見えることなど解説しました。


米加工品といっても多様化しています、


無菌パックご飯、炊き込みご飯(レトルト)、餅、せんべい、和菓子、おかゆ(レトルト)、ビール用、冷凍食品、それにパンや麺もある。


加工米にはうるち米ともち米がある。

減反政策のからみで、加工米や新規需要米作ると減反から除外される。

生産の補助金狙いで作る人も多い。

他の作物で減反するより米なら機械も揃っているし作業体系も同じだからだ。




問題はくず米の高騰。



東北から新潟などの生産者を訪ねてきました。


全体的に言えること。


田植時期から6月終わり、7月初旬までは低温だった。

ぶんけつが少ない。

茎の背が低い。

その原因になったのでは。


7月中旬から暑い夏が始まる。

雨少ない、連日30度以上続いた。

9月に入ってもご覧の通り。



皆さん一様に言っていること(刈取り前)


量は取れないだろう。

粒の絶対数が少ない。

整粒歩合は高いだろう。

くず米は極端に少ないだろう。

そう言っているプロ農家が多かった。







くず米の定義とは?

一般の人が知らない世界がここにもあります。

しかし、重要な枠割を担っています。


全米工 解説









くず米の発生が少ないと、今でも異常に高騰しているくず米が更に高くなる。



混乱が予想されます。




新規需要米、とくに米粉用は製品が思うように売れていないので原料はたくさん余っている。


生産者手取りは60kg千円にも満たないとか。

農協は全農含め流通経費はしっかり生産者から徴収します。

国からの補助金10aあたり8万円で作った米。


だれも責任とりません。



用途変更してくず米の変わりに出してくれという声が聞こえてきそうです。



加工米の世界にも注目。

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