日本は戦争に負けた。
長い日本の歴史の中で外国との戦争に負けたのは一度だけ。
戦争に負けると勝った国が決めたことに従わなければならないのか?
そんなことはありません。
日本人が失ったもの。
それは、
祖国
というものではなかろうか?
息子から借りた「ぼくらの祖国」という青山繁晴さんの著書をお盆に読了しました。
祖国という実感は日本人には薄いのではないでしょうか?
外国とは海という要塞があるので陸地の国境がないことも関係しているのかも知れない。
いやいや、そもそも学校で、あるいは家庭で、祖国ということを教えていない。
著者の青山さんは小生と同じ年。
昭和27年(1952年)生まれだ。
そういう教育は無かったと書かれている。
私もそうだ。
小生の場合、かの戦争に民間人として軍隊に取られ九死に一生を経て帰国出来た父親がいた。
生きて帰ってこれたから自分はこの世にいる。
兵隊といっても職業軍人はわずかであり、大半はごく普通の民間人です。
硫黄島のことも書いています。
硫黄島はどこにあるか?
東京都にあります。
外国ではありません。
本土、東京まで1100kmくらいに位置しています。
ここをアメリカ軍が確保すれば本土への空からの無差別爆弾攻撃が容易になるからです。
日本軍とアメリカ軍のまさに死闘がありました。
直接戦った戦闘の中で、日本軍の死者よりアメリカ軍の死者が多かったのはこの硫黄島の戦いだけだそうです。
日本軍死者2万名。
アメリカ軍死者21千名。
さきに述べたようにその硫黄島は東京都の一部であり自衛隊が管理している。
民間の交通機関はないので民間人は自由に出入り出来ない。
そこにそのままになっている遺骨がたくさんある。
自分のために戦った兵隊は一人もいない。
硫黄島は擂鉢山という小さな山があり、あとは平らの平地だ。
川は一本も無い。
栗林中将率いる日本軍は地下壕を掘り立てこもったのだ。
指揮官は、
自決禁止
万歳突撃禁止
という二つを兵士に言い渡した。
これはすごいことです。
なぜ、日本政府は今まで遺骨収集を本格的にやらないのか?
外地ではなくここは日本なのです。
そもそも戦争を始めなければならなかったのは日本に油の輸出をストップしたからです。
長引けば負けると分かっていた戦争を始めるしかなかったのです。
なぜ日本は原発を推進したのか。
拉致された国民をなぜ救いに行くことが出来ないのか。
日本人が忘れていることがたくさんあります。
いや、気づかない日本人になってしまったのでしょう。
もう一度考え直す絶好の著書です。
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