市川稔の米(マイ)情報

リスクの分散

3・11を境に日本人の価値観が変わった。

特に東日本、東北や関東はその意識が大きいのではなかろうか。

仕事にはいろいろありますが、中小企業や自営業(農業や漁業も含む)の経営者は高いリスクを抱えている。

無借金経営ならなにかあれば撤退も出来るが、たいていの場合は設備投資をしているので借入金があります。

今回の津波で農業機械や作業小屋、ハウス、あるいは大切な農地がやられたら再起するには膨大な設備投資が必要になる。

中小企業でも同じ。

事務所、工場、機械設備、店舗、パソコン内にあった顧客データなどすべて失ったところもたくさんあります。

たとえば、

福島県内でコメを扱う会社も多数あります。

農協とは別に秋に玄米を集荷して販売する会社。

規模の大きな米屋、街の米屋もあります。

避難区域にある農業者や事業所は営業が出来ない。

再開出来ても顧客がいなければ成り立たない。

産地のコメ取扱い事業所は当然ながら主力商品は地元産のコメということになります。

通常、考えもしなかったことが現実として起こりました。

リスクと呼ぶにはあまりに理不尽なことが起きてしまったのです。

幸い、安全を担保しながら支援する会社もたくさんあるのが救いでもあります。

消費生活者も安全が担保されれば積極的に被災地の商品を買おうという機運も。


自営業や中小企業は基盤が弱い。

業種を問わず、平時にリスクを分散させることをやっておかねばならない。

もしもの時の保険や共済。

経営者の健康リスク。

後継者問題。

経理の透明性。

メインバンク、メイン取引先を持つ。

取扱い、あるいは生産商品の分散化。

顧客の分散化。

仕入先の分散化。

バックアップ体制。

災害時の緊急連絡網。

このようにいろいろあります。

常に備えておくことが必要ですね。

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