一般的に山形というと内陸部を指し、庄内というのは同じ山形県でも別の地域というような感じもあります。
高速道路が出来て便利になりましたが、それでも2時間近く掛かりますからね。
今回は内陸の天童と翌日は鶴岡に行きました。
天童では県内の農業関係者、行政や団体、農業経営者の方々が集まりました。
不肖、小生もお話させて戴きました。
山形県農業担い手支援センターというところが主な主催者です。
行政の方も含めて現場にいる方々は現実を分かっている。
小生の持論である「国内コメ問題は東日本の問題である」このことが現実問題になってきております。
内陸の天童や東根などは果樹が盛んです。特にさくらんぼ農家などはやり方によってはかなりの収益を上げることができます。
こういう地域ではコメの収益は主ではないので深刻ではありません。
大変なのはコメ単作地帯のコメ生産農家でしょう。
特に規模拡大をしてきた専業農家が一番つらい。
販売単価の下落が続いていますので売上が年々下がっているところが多いからです。
規模拡大がコストダウンになっているなら良いのですが、過剰設備投資になっているところが多いですね。
売り先を持っていないコメ生産者は先行きが見えません。
事情に詳しい人のお話によれば「コトはかなり深刻」であると・・・
破綻する農家が続出する気配だそうです。
一般的な農業経営者はモノ作りの原価計算はしていません。
売上計画も立てていません。
販売価格(単価)は相場によることも多いし、委託販売では値段がいくらに付いたかかも翌年にならないと分からないなど、おおよそ計算ができるような体制でもありません。
従って、どれだけの経済活動ができたのが不明なわけです。
お金には色が付いていませんので個人経営の場合は特に区別しにくい状況でしょう。
農協の貸し越し残高が目いっぱいになって初めてわかるなどいう笑えない話もあります。
ここで小生は疑問に思うのです。
破綻とは何か?
要は借入金の返済が不能になったことを指すのではないでしょうか?
優先順位の1番に借入金返済がある(自動引き落としだから)
だから生活費がでなくなる。
返せないのだから資産売却して返済させる。足りない分は連帯保証人に弁済させる。
連帯保証人には迷惑掛けられないからと自ら命を落とす人も出てくるでしょう。
そんなことはさせてはならない。
まず、借入金の返済をストップすることです。
返せないのだから約定通り返す必要はありません。
バブルがはじけた後の企業はそうやってきたのです。
もちろんどうにもならなくて破産、倒産した会社もたくさんあります。
しかし生き延びた会社もたくさんあるのです。
小生に云わせれば、農家をそんなに簡単につぶすものではない。
農協の理念は「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」というような崇高な考えがあるじゃないですか。
もちろん自己責任ですが、再生する機会を与えて欲しい。
もし、そういう人がこのブログを読んだら
卑屈になるな。自信を持てと言いたい。
城山三郎さんの言葉を借りれば、
粗にして野だが卑ではない。
つくづつ思います。
人間は体制で変わってしまうのだなと・・・。
東西ドイツ、朝鮮半島の南北も。
同じ民族だけど体制によって人々が変わってしまう。いや、変わらざるをえないのでしょうが。
国内農業のこともそうですが、なにも考えさせない体制をとってきたからそうなってしまうのです。
そんな中、立派に経営してる農業経営者もいます。
人間、自立させなければダメになります。
子育てと同じで溺愛し、甘やかせたらろくな人間になりません。
本当の愛情なら「ひとり立ちできるように」時には厳しく、時には優しく支援することではないでしょうか?
経営の問題ですが、小生も大借金で大変な思いを体験したことがありますのでよく分かるのです。
そういう場面でもお役に立ちたいと思っています。
PS
香川県ではうどんを朝昼といただきましたが、山形での2度のランチは「天童」「鶴岡」で蕎麦をいただきました。
ご当地の食文化に触れることも楽しみのひとつです。
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