SankeiBiz
ブルームバーグ
朝日新聞デジタル
円高の恩恵とはいえ、全株取得に3千億円近くというのは過去最大の投資案件とのこと。
穀物の取扱高ではもともと国内商社で1番だが、ガビロン社が取り扱う穀物をプラスすれば、
いわゆる穀物メジャーということになる。
報道によれば、08年に27億5千万ドルで買収した案件を12年に36億ドルで売却するのだから売る方も短期間で大きな利益だ。
8億5千万ドルといえば80円で計算しても680億円に上る。
繰り返すが円高をこのように活かすということは日本にとってすごく大事なことだと思う。
日経は丸紅の財務を問題にしていたが、この際もっと大局的に見るべきだと思う。
(株主、株価、格付けなど経営陣は大変だが)
日本の大手商社という業態は世界でも珍しい企業体だ。
30年以上前に商社不要論が出た時期があり、ビジネスのあり方を各商社大きく舵を切った。
口銭ビジネスから投資ビジネスへの転換。
出資あるいは買収して経営そのものに乗り出す。
日本国内ではファミマに当時の金で1350億円投資した伊藤忠。
当時の伊藤忠はセブンイレブンと深く取引していた。
一番最初、イトーヨーカドーに米サウスランド社(セブンイレブン)との仲介をしたのが伊藤忠だったからだ。
セブンの取引よりも莫大な投資をしてファミマを傘下に収める方が長期的に利益になると当時の経営陣は判断した。
その後、三菱商事がローソン筆頭株主になった。
丸紅は世界の穀物メジャーになるという野望を持っていた。
今回の買収でとうとう取扱量的にメジャーの一角ということになるだろう。
日本の商社が扱うすべての穀物の量はすごいものがある。
対日本、対中国やアジアなど第三国貿易がさかんになるだろう。
この記録的な円高で日本の大企業や中堅企業は世界中に投資をし、買収がたくさん行われている。
各商社は世界中の資源プロジェクトに巨額の投資をして日本のエネルギーの長期的かつ安定的な輸入を確保できるよう動いている。
気がつけば日本企業が一気にグローバル企業になる。
円高は悪いことばかりではありません。
自国の通貨が強いのに円高不況だ円高不況だという。
メディアもそういうネガティブなことばかり報道する。
いつの間にか国民は一方的な考えを刷り込まれてしまっている。
物事は悪い面があればその反対には良い面がある。
この円高は日本企業が世界に羽ばたく大きなビジネスチャンスであると思う。
最新の画像もっと見る
最近の「Weblog」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2004年
人気記事