昨日の夜うさぎの脛骨(後ろの足)骨折の創外固定を実施しました。
飼い主さんが爪切りをしていて暴れて骨折したようです。
レントゲンを撮ると左後ろの足の脛骨のかかとに近いところが折れていました。
いわゆる弁慶の泣き所のところです。
うさぎの骨は犬猫に比べて骨の周りの皮質というところが薄く、
骨の直径に対して9%くらいしかありません。
骨の中の髄腔が広いのが特徴です。
そのため骨折の整復には苦慮します。
この子も脛骨の直径は狭いところで5mmしかありません。
犬であれば内固定のプレート固定などをするかもしれませんが、
うさぎは皮質が薄いため、皮質に合わせて固定するプレート固定は難しいです。
今回はステンレスのピンを骨に何本か挿入して、
皮膚の外側で固定する創外固定を実施しました。
そのピンも直径1mmという細さです。
無事5本のピンを挿入し、皮膚の外側で固定しました。
まずは骨折の整復はできましたが、ある意味スタート地点に立ったにすぎません。
骨が再生してくれてピンを除去できるまで4か月ほど治療が続きます。
感染、固定のゆるみ等の対策をしていかないといけません。
うさぎはどうしてこのようなものがついているか、何をしているか理解してません。
人であれば安静にするところが、うさぎは自由に動いていじってしまいます。
大きな病気の時はうさぎ自身が治そうとする治癒力も大切です。
幸いこの子は手術後ももりもり食べているのでよかったです。
何事もなく回復してくれることを願います。