石川台どうぶつ病院ペットホテルのブログ

東京都大田区にある石川台どうぶつ病院ペットホテルのブログです。
犬猫うさぎ等の小動物の診察とペットホテルをしています。

どういうときの下痢や嘔吐に気を付けないといけないか

2022-12-15 19:11:39 | 動物病院
どういうときの下痢や嘔吐に気を付けないといけないかですが、
飼い主さんが判断するのは難しいと思います。

下痢や嘔吐がみられたら獣医師に連絡をして判断を仰いだほうがいいです。
99パーセントの下痢や多くの嘔吐が血管点滴の入院治療せずに回復できるからです。
下痢や嘔吐を経験している飼い主さんの多くが通院治療で回復しているので、
入院治療が必要な血管点滴の治療を経験してないからです。

前回の記事でお伝えしたように、下痢や嘔吐により脱水になり、
Hypovolemia(ハイポボレミア) 循環血液量減少が起こり、重度の場合は循環血液量減少性ショックを引き起こしている病態だと血管点滴の入院治療が必要なのですがその判断が難しいからです。

また、下痢や嘔吐の原因が膵炎の場合は炎症という、簡単に言うと体の中での火事が起こっている状態が加わっているとさらなる注意が必要です。
循環血液量減少だけでなく、主要な臓器に炎症という火事が波及してしまい、臓器の不全を起こしてしまうことがあるからです。

そのような時の判断基準は客観的な血液検査や画像診断です。
血液検査だと犬の場合CRPという炎症マーカーがあります。
膵炎の時犬猫で高値になるリパーゼの測定があります。
これらの検査を総合して獣医師は治療の判断をします。

どういうときの下痢や嘔吐に気を付けないといけないかですが、
結論から言うと、下痢や嘔吐がみられたら、
獣医師に早急に相談してくださいということです。
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Hypovolemia(ハイポボレミア) 循環血液量減少

2022-12-07 10:24:52 | 動物病院
手術や外傷、消化管出血、脱水などによって体内の血液が減少すると、 十分な血圧が保てなくなるため、Hypovolemia(ハイポボレミア) 循環血液量減少が起こり、重度の場合は循環血液量減少性ショックを引き起こします。 治療には輸血や輸液が必要です。

難しいことを書きましたが、簡単に言うと、体にダメージが起こると場合により血管内の血液がドロドロして血液のめぐりが悪くなってショック症状を起こすことがあるということです。

一般動物診療をしていてこの病態になることの多い症状は下痢や嘔吐です。
多いといっても下痢や嘔吐がいつもこのショックを起こすことは多くありません。
しかし、場合によっては気を付けなければいけません。

下痢や嘔吐の原因で循環血液量減少性ショックに気を付けないといけない原因は膵炎です。

私が言いたいのは下痢や嘔吐のような比較的起こりやすい病態も慎重に対応しなければ命にかかわることがあるということです。
今回はここまでにします。
次回の記事でどういうときの下痢や嘔吐に気を付けないといけないかを書きます。
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