最近しれっと二段へ昇段しました(将棋連盟へ免状注文済)。これからは後手番を持つことが多くなりますから、居飛車後手番目線の急戦(対抗系)の棋書を探していました。すると、矢内先生の棋書[1]に、後手番での(△6五歩)早仕掛けが解説されているみたいなので、早速買ってみました。
この棋書では、駒組の途中局面が下図となっていました。
(振飛車の▲5四歩に対して、△4二金直・・・?)
(居飛車が先手の場合、6九金型で早仕掛けをしたいんだけど、▲4六歩に対して玉頭銀(△5四銀)に構えられるのが嫌だから、▲6八金直、△5四歩の交換を入れてから早仕掛けを狙うんだったよね(※)。居飛車が後手の場合、振飛車が先に▲5四歩を突いてるから、わざわざ△4二金直を入れる必要無いのでは?)
(上述の(※)の見解は、藤井先生や渡辺先生の棋書(各々2004年[2]と2005年[3])に示されている。しかし、矢内先生の棋書はそれより後(2009年)の出版にもかかわらず、先手番早仕掛けの節(p.102-149)においてすら、(※)についての見解が示されていない。)
(そもそも、この時代になると居飛車先手番は6九金型が主流じゃなかったっけ?青野先生(2005年)も6九金型で4六銀左戦法を解説してるし[4]・・・)
きっと悪い夢でも見たのでしょう。そういうことにしておきましょう。
さて、本題に入ります。私はパンクロック(洋楽)について、曲が気に入ったらその歌詞を読むのですが、自身の拙い語学力のために意味が取れない語句にしばしば出会います。もちろん、手元の英和辞典(ジーニアス第三版、大修館書店)で調べはしますが、いまいちピンときません。そこで、以前に購入した英英辞典がどーん!
(旺文社Webページ)オックスフォード現代英英辞典 第10版
(著作権上の問題により、表紙画像をブログに載せられません。悔しい!)
今のところ、私が調べた語句はちゃんと解説されています。以下、1つだけ例を挙げます。(OALD:オックスフォード現代英英辞典の略称)
blink-182のアルバム"Neighborhoods"の楽曲の一つに"This Is Home"というものがあります。 その歌詞の一節である
"Do you wanna let go?"
の"let go"が私には異様に映ります。"let"という動詞(verb)は"S V O do"の形を取るんじゃなかったっけ?
それで、OALDを当たってみると・・・ありました。いくつかの意味が示されていますが、その内の
"let go (of sb/sth) 1. to stop holding sb/sth"
が文脈上該当するでしょう。カズオ・イシグロの"Never Let Me Go"と同じ使い方ですね。したがって、私なりに和訳しますと、
「(あなた方は)私の手を離してくれないか。」
といった所でしょうか。歌詞全体のテーマである「封建社会から脱出して精神の自由を獲得する」にも調和しているように思います。
これからもパンクロックの和訳をどんどん発表したいのですが、著作権法との兼ね合いがあるので、一曲当たり一節に留めておきます。
【参考文献など】
[1] 矢内理恵子、「矢内理恵子の振り飛車破り」、マイコミ、pp. 150、2009年
[2] 藤井猛、「四間飛車の急所3 急戦大全【下】」、浅川書房、2004年
[3] 渡辺明、「四間飛車破り 【急戦編】」、浅川書房、2005年
[4] 青野照市、「鷺宮定跡 歴史と最先端」、MYCOM、2005年