いたっきいにとって、年に一度の納涼花火大会、富士総合火力演習に行ってきました。
本日は、その総合予行日。
8/26の一般公開に先駆けた予行演習日で、自衛隊員やその関係者、防衛大学校の生徒、友好国の軍関係者などが招かれる日でもあります。
いたっきいは、直前になって招待券をなんと19枚も入手したのですが、あまりにも急な話でしたし平日でしたので、ほとんどのチケットを無駄にしてしまいました。
しかし、無理に多くの方を誘わなくて、かえって良かったと思っています。
というのも、、、
視界300m (0640時)
こんなに天気が悪かったからです。
この日の御殿場市の天候は、曇りのち晴れ。
しかし、標高1000m近いここ東富士演習場「畑岡射場」は完全に雲の中なのです。
0620より開始予定の点検射(予行演習の予行演習)も、標的が見えないため発砲できず。。。
ひどいときには射撃ポイントから400m先のターゲットが完全に見えない状態でした。
74式戦車が待機中 (0641時)
ターゲットまでの距離が約1500mある戦車にとっては、絶望的な視界の悪さです。
加えて、時々大粒の雨が叩きつける劣悪な環境。観客は寒さにうち震えながら点検射を待ちましたが、状況は全く変わりません。各兵科、各車両は発砲せず、決められた機動のみを行いました。
かろうじて射撃できたのは、攻撃ヘリや偵察警戒車などの、20mm、25mm機関砲のみ。
視界が好転した瞬間に素早く射撃を行いました。
AH-1Sの20mm機関砲射撃
1120、演習開始時刻です。
しかし、あまりもの視界の悪さに、開始時間の延期が決定。
観客も隊員も、祈るように視界の好転を待ちます。
2万人近い観客がいる会場は静まり返り、待機中の装甲車両のエンジン音のみがこだまします。
1130、10分遅れて前段演習開始。
しかし視界の悪さはこの頃が頂点で、200m先の車両も良く見えない有様です。
96式装輪装甲車
装甲車から下車した普通科(歩兵)小隊が89式小銃をターゲットに向けて発砲しますが、これも観客席からは音しか聞こえず。。。雲の中で爆竹を鳴らしているような感覚です。
戦車小隊も、会場に侵入するもののターゲットが見えません。
「目標、5の台、敵戦車、徹甲、走行射、小隊集中、撃てぇ」
「目標見えず」
「撃ち方ぁ、止め」
90式戦車
状況は、後段演習に入っても全く変わりませんでした。
「目標、4の台、敵装甲車、二斑集中、撃てぇ」
「目標見えず」
「撃ち方ぁ、止め」
89式装甲戦闘車
もちろん、ミサイルや榴弾砲、迫撃砲といった中距離~遠距離火力は完全に沈黙。
ひたすら「目標見えず」「撃ち方、止め」の無線が続きます。
例外的に可能なのは、事前に設置したクレイモアや爆薬の発火、そして何もない場所に爆薬を投射する地雷原処理車くらいです。
爆薬を搭載したロケットを発射する、92式地雷原処理車
・・・今日はもうこれで終わりか。。。
会場にはあきらめムードが漂い、実際に多くの人が帰り始めていたそのとき!
射撃位置についた90式戦車の砲塔上に、実弾装填中を示す赤旗が揚がりました!
斜面で車体を水平にするために、前傾姿勢をとる90式戦車
しかし、肉眼ではターゲットは見えません。
戦車のセンサーでは目標を捕捉しているのでしょうか???
と、突然!
ば~ん!!!
機関砲などとは根本的に違う、圧倒的な音圧と衝撃波が観客席を襲います。
多くの観客が予期せぬ射撃に飛び上がり、続いて会場から大きなどよめきがおこります。
結局、発砲は合計8発程度でしたが、撃たない火力演習に完全に欲求不満になっていたいたっきいは、かろうじて溜飲を下げることができました。
それにしても、やっぱり戦車のセンサーってすごいんですねえ。肉眼では弾着位置が全く見えませんでした。敵からしても、こうして視界外から突然撃たれるのはたまったもんじゃないでしょう。やっぱり戦車は陸上最強の兵器だと再認識しました。
いよいよ後段演習も最終段階。
突撃支援射撃の後、戦車一個小隊と装甲車一個小隊が横一線に並び、味方部隊を敵から隠すための発煙弾を投射します。
暗い中投射される発煙弾は眩しかった。。。
その煙幕に隠れるように、増強戦車中隊を中核とする大隊主力が会場に進入します。
ガスが濃いためヘリボーン部隊こそいませんが、それでも30両あまりの戦車、装甲車が轟々たる音とともに会場になだれこむ姿は大迫力!
「状況、終わりっ」
各車両はその場で即座に停止します。
本日は、いつもの火力演習と比べると、弾薬の投射量で1/50くらいだったと思います。ミサイルは一切発射できず。榴弾砲、迫撃砲も発射できず。F-2Aの対地攻撃、空挺降下、ヘリボーンといった見せ場も全くなく、爆薬や指向性散弾(クレイモア)の爆破も音しか聞こえない状況でした。
2003年以降、毎年2回ずつ見ているいたっきいはこういうのもアリなんですが、初めて見る人にとってはあまり面白味はなかったでしょう。事実、いたっきいの隣に座られていた方(Nさん:某TV局の技術部長)は大変残念がっておられました。いたっきいは3日後の一般公開日にも見に来る予定ですので、チケットが余っていればぜひともお誘いしたいとは思ったのですが、さすがにそちらは人数分すべて予約済み。。。変わりに、今後なにかのチケットを入手したらお誘いするという約束をして、会場を後にしました。
しかし翌日、Nさんより興奮気味の入電が。。。
「26日、チケット手に入れました!」
は?
・・・一体どうやって?
でもまあ、そのうれしい気持ちは痛いほど良くわかります。
戦車は、男の子の永遠の憧れ?ですから。
Nさん、26日にお会いしましょう!
こうして、年々大きなお友達が増えてくるわけです。
どうもお久しぶりです。少し時間がとれたのでお返事しますw
富士学校には現在、10式戦車試作3号車があり、現在も運用試験が続けられています。
火力演習の過去の例からすると、演習終了後の地上展示に出てくる可能性はありますね。
その前に、7月11日の「富士学校開設記念行事」でも公開される可能性はあります。動いているところを見られるかどうかは分かりませんが、一般人が直接目にする最初のケースになるかもしれません。
予定が空いてれば、ぜひ行ってみたいと思っています。
新型戦車は出てくるのでしょうか?
昨年は、観艦式予行「いなづま」で、お世話になりました。
今年は、総合火力演習の予行に行きたいと思っております。
私の場合、チケットはどうにかなりそうなので、、
あとは、いかしてに仕事を、調整して休むかが問題です。(笑)
年齢や仕事がこれほど違う人たちが集まるのは、趣味の世界ならではだね。グライダークラブも然り。こういったイベントも然り。
ミニモニ!? うーん、そうきたか。。。今、活動休止中・・・やんね?
顔の広いいたっきぃさん、是非、おいらにミニモニのチケットを分けてもらえませんか?(モウ、イナイッショ…爆)