A氏は身体の景色を批判していた
しかしある日A氏の所属する団体の主宰かつ演出家が身体の景色を観劇しお褒めの言葉を残していったのだが、その日を境にA氏が身体の景色に対し友好的になり、舞台を褒め始めた
朝稽古で新たな地平を見たのだが
それは心身の奥でコトンと何かがあたったかのような微かな変化で目にみえる現象は特に変わりは無い
しかし空間に漂うナニカは明らかに変わっていた
あの演出家にはそのナニカが見え、コトンも聞こえ、しかしA氏には見えず聞こえず
その見えぬ聞こえぬ者が、見えるが如く、聞こえるが如く振る舞い出した軽薄さ
その軽薄さへ対するさざなみが一瞬よぎり、その後にA氏を思い出した形だ
(当初のA氏の批判も、周囲の誰かが批判していてそれを模倣した程度のものだったのだろう)
誰かが「右」と言えばすぐさま右にならう
右の意味も理由も知らず
昔から右でしたとばかりに
差別、いじめ、虐殺、戦争
それらが熱狂してゆく微熱の中で、A氏のような人間が蠢いていようこと想像に難くない
村上春樹の「沈黙」を思い出した
青木に唆され、無視を決め込んだ無数のA氏
おそろしい
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