ミケマル的 本の虫な日々

ジョン・エヴァレット・ミレイ展

 昨日、北九州美術館で開催されている「ジョン・エヴァレット・ミレイ展」に行ってきました
 
 ミレイは19世紀英国を代表する画家だけれど、日本で本格的な回顧展が開かれたのは、ほとんど始めてということでした。私は、ミレイの「オフィーリア」が好きで、観たかったので行きました。もちろん「オフィーリア」は素敵だったけれども、他の絵もすごく良かったです。

 「オフィーリア」は、オフィーリアの狂気のうちに溺死に瀕しているとは思えない、夢みるような、ほのかに微笑んでいるような表情と、周囲の川辺の自然の場景が、思っていたよりもずっと良かったです。やっぱり本物はちがうな 自然が好きなイギリス人でなくては描けない、繊細な自然描写だと思いました。

 そして、「1746年の放免令」の女性の表情や犬の毛並みにも感動しました。この絵の女性のモデルは後にミレイの妻になる人なのですが、すごく意思的な顔をしています。ミレイは女性をモデルにした絵を多く描いているけれど、その女性たちのほとんどが、自分の意思を持った、きりっとした表情で描かれており、美しいだけでない何かを描いているような感じがしました。
 後期の風景画も、とても雄大ななかにも繊細な自然が描かれています。

 昨日はちょうど、木島俊介氏(共立女子大学教授、Bunkamuraザ・ミュージアム・プロデューサー)の講演会があるということなので、ついでに聞いて帰りました(無料だし)。ちょっとマニアックな感じで、わかる人にはわかるという感じだったけれども、お話は面白かったです。

 主な話はジョン・ラスキンとミレイの複雑な関係についてでしたが、スキャンダルがらみで、きっとなにかの小説になっていそうな話でした。

 なかなか、芸術的な日でした
 (北九州の後に、渋谷文化村で開催されるそうです)
  詳しくはホームページ(http://kmma.jp/Millais_top.html)を見てね。

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コメント一覧

BB
ロセッティのプロセルピナ
Webでロセッティから引いて「プロセルピナ」を見ました。情熱的なイメージの女性だね。エリザベスの儚さとは対照的で、どちらもあきらめきれなかったのがわかる気がします。魅力的☆絵の描かれた背景を知っているとその絵を見るとき深さがまして面白いです。またいろいろ教えてね。文化村からポスターが届きました。ポスターのオフェ-リアを見ながら書いています。楽しみ☆☆☆
ミケマル
モデルも大変
 オフィーリアのモデルをした人は、長時間バスタブに入れられて、お湯が冷めてしまって、ひどい風邪をひいたらしいですね。
 弱弱しい感じは、具合が悪かったのかもよ。
 私も、ミレイが気に入ったので、他のラファエル前派も見てみたくなりました。
 
tomomaru
エリザベス
この絵のモデルのエリザベスってロセッティの奥さんになった人だよね
ロセッティのプロセルピナってみた?
この2人の女性(エリザベスとプロセルピナのモデルのジェーン)の間じゃロセッティも悩んじゃうよね
エリザベスは悩みすぎて死んじゃったんだよね

とにかくラファエル前派はみんな好き

オフィーリアの(絵の)いかにもな弱弱しさは
本と人生で身につけたい資質だよね
アピール度抜群
うまれつきか?
みけまる
よかったですよ
 北九州は山口に比べると都会なのですが(北九州市は山口市から高速で1時間ちょっとです)、ちょうど北九州・山口地方は大雨だったので、大きな展覧会にしては、すいていました。絵に触れるような場所で、気がすむまで眺められるというのは、 人口密度が低いところの特権ですね。
 「オフィーリア」以外の絵も良かったですよ。8月ころに東京に行くみたいだから、観に行ってみてね。
BB
魅せられちゃった
HP開いてみました。ジョン・エヴァレット・ミレイ」の絵を初めてみました。魅せられちゃった。オフィーリアすてき☆本物がみたくなりました。英国ヴィクトリア朝絵画の巨匠なのね。知らなかった・・・。文化村にきたら絶対に見に行くね。ありがとう、教えてくれて。
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