テン・テン・テケ・ツク・テン・シャン・テン・の・スッ・テケ・テン・・・
『子守り』
え〜、ようこそのお運びで、お寒い日が続いております。
世の中の移り変わりは、まことに早いものでございまして、
朝が来たとおもったら、もう夜でして、・・・
かみさん 「え〜、おまえすぁん」
おやじ 「なんでぇ・・? 変な呼び掛けされると、
なんか悪い予感がするんだな・・」
かみさん 「ぼん太が寝付くまで、おとぎ話を聞かしてやりなよ。
どうせヒマなんだろ」
おやじ 「そりゃあ、おめぇ・・ヒマにはちげえねえが・・・」
ぽん太 「どんな話を聞かせてくれるの?」
おやじ 「そうだナ・・、むかし、あるところに・・・」
ぽん太 「あるところって、どこ?」
おやじ 「さるところだ」
ぽん太 「さるの国?」
おやじ 「そうなんだ」
ぽん太 「それで?」
おやじ 「ある日、川上から桃太郎が流れてきた」
ぽん太 「ちがうよ、モモだろっ・・?」
おやじ 「この日は桃太郎の当番だった・・」
ぽん太 「それから・・?」
おやじ 「お爺さんが川に洗濯に・・」
ぽん太 「ちがうよ、お婆さんだろ・・?」
おやじ 「この日は、お爺さんの当番なんだナ」
ぽん太 「それから・・?」
おやじ 「サルとカニが出てきたな」
ぽん太 「ちがうよ、サルかに合戦だろ、それ・・?」
おやじ 「そりゃあ、おめぇ・・。・・い・い・いろいろと、大変なんだナ・・」
ぽん太 「それから・・?」
おやじ 「月からお迎えが来た」
ぽん太 「ちがうよ、それ、かぐや姫だろ・・?」
おやじ 「あ、・・そ・そうだったかナ」
ぽん太 「それから・・?」
おやじ 「大黒さまが通りかかるんだ」
ぽん太 「ちがうよ、いなばのしろうさぎだろ・・?」
おやじ 「くまと相撲をとるんだ」
ぽん太 「ちがうよ、それ、金太郎だよ・・?」
おやじ 「そうだなあ?、あとなんだっけ・・?」
ぽん太 「もう疲れちゃったから寝るよ・・」
お後がよろしいようで・・