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中国共産党、第二十期党大会は来秋、人事の前哨戦はじまる   陳全国は常任委入りの可能性大、ライジングスターは馬興瑞(広東省長)

2021-12-27 00:13:39 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)12月27日(月曜日)
  通巻7172号  <前日発行>
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 中国共産党、第二十期党大会は来秋、人事の前哨戦はじまる
  陳全国は常任委入りの可能性大、ライジングスターは馬興瑞(広東省長)
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 12月26日、新彊ウイグル自治区におけるウイグル族弾圧の元凶、悪代官といわれた陳全国が、ポストを解かれ、入れ替わりに馬興瑞(広東省長兼深セン特別市党委員会書記)がウルムチへ入る。
 西側メディアはウイグル弾圧の国際世論批判の圧力で解任されたのだと「知ったかぶり」の解説が多いが、逆である。

陳全国は出世し、来秋に開催予定の第二十期党大会で、トップセブンの中央政治局常務委員に昇格する可能性が高い。
何故って? 党の方針に断固として従い、前任地のチベットでも、チベット仏教寺院を破壊し、僧侶を弾圧した。

新彊ウイグル自治区の省都ウルムチへ赴任するや、ウイグルの反政府活動家を監視カメラなどで拘束し、さらには百万人の強制収容所をつくり、洗脳教育をなし、ウイグル女性を漢族と結婚させ、堕胎を奨励し、イスラム寺院を閉鎖し、信仰篤きウイグル族を徹底的に弾圧したのは共産党からみれば方針に忠実だったのだから、「功績」と評価されるからだ。

 他方、あたらしくウイグルへ赴任する馬興瑞は本籍地山東省、生まれは黒龍江省。すでに中央委員である。哈爾浜工業大学で宇宙工学を学び、「航天少元帥」のニックネームがあるように飛行動力で工学博士号。34歳で同大学教授、40歳で国有航天科技集団の副社長、48歳で社長を務め、月面着陸などを成功に導いた。この功績から政治へ抜擢され、深セン特別市書記となる。広東省長を兼務し、このポストは確実に次記政治局入りを意味する。まさにライジングスターである。
 かくして中国共産党の人事、前哨戦が始まった。

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