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耐塩のハイブリッド米、中国で実験に成功か?   渤海湾岸の塩田地帯で過去半世紀の実験を続けてきた。

2022-02-21 17:30:04 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月21日(月曜日)
     通巻7226号
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 耐塩のハイブリッド米、中国で実験に成功か?
  渤海湾岸の塩田地帯で過去半世紀の実験を続けてきた。
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 中国では1972年から食物増産計画に一環として塩分が強い上にアルカリ土壌でお米の栽培は可能かどうか、試験田で半世紀に亘って実験生育が試みられてきた。1972年と言えば、ニクソンが電撃訪中した都市である。

 すでに670万ヘクタールもの実験田となりうる土地があり(殆どが泥沼や湿地帯)、渤海湾と囲む地域が主力。
河北省から山東省にかけてで、天津にも実験田がある。

 「ブルームバーグ」(2月21日)によれば、試食に耐える米の生育に成功したと言い、将来は670万ヘクタールの土地を水田と替えて、年間3000万トンの「ハイブリッド米」を生産し、これは8000万人の胃袋を満たせるだろう、と見通しを述べた。

 もしそうなればバラ色、しかし、耐塩植物は日本でも津波被害の跡地がどうなっているかを観ると参考になる。

 わが国に農林水産省は平成23年6月の報告書で次のように言っている。
「平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、津波により、岩手県、宮城県及び福島県の太平洋沿岸地域を中心に、およそ2万4千ヘクタールの農地に海水が浸入し、農地・農業用施設に甚大な被害が発生した。特に、農地については、土壌中に残留した塩分による作物の生育障害が懸念されており、営農再開に向けた除塩が緊急の課題となっている」(引用止め)。

 中国でも研究が進んでいる。
『植物科学』(52号)のなかで、郭岩・中国農業大学生物学院教授と楊永青が書いた論文では「塩分・アルカリストレスは、農作物の減産を引き起こす重大な環境的要因である」として次の指摘をしている。

「植物の塩分やアルカリに対する適応メカニズムの解明は、重要な論理的意味を持ち、作物における耐塩・耐アルカリ分子の改良設計に方向性を与えることができる。塩分・アルカリストレスは、植物の成長や発育に影響するほか、植物の生理学的変化、生物化学的変化、分子レベルの変化を誘発する」。


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