沖縄・台湾友の会

《台湾に興味のある方》《台湾を愛する方》《不治の病・台湾病を患ってしまった方》皆んなで色々語り合いたいものです。

AI規制をめぐって企業と議会が内ゲバ   IT企業幹部「カリフォルニアから出て行かなければならないかも」

2024-06-12 21:02:11 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024年)6月12日(水曜日)
      通巻第8287号   <前日発行>
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 AI規制をめぐって企業と議会が内ゲバ
  IT企業幹部「カリフォルニアから出て行かなければならないかも」
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 カリフォルニア経済は「シリコンバレーで持つ」とまで言われた。
 テレワークにより、高い家賃を忌避したエンジニアたちは、家賃の安いテキサスやアリゾナへ移住した。
通勤しなくても良くなったからだ。会議派オンラインで済ませられる。こうなると、シリコンバレーのオフィスビルに空室が目立ち、サンフランシスコからは小売店舗の閉店が続いた。

 追い打ちをかけるかのように、カリフォルニア州議会が、4月に「最先端AIシステムのための安全技術革新法」を可決した。同法案は、大規模な人工知能(AI)モデルの開発に先立ち、企業に対してセキュリティー保護を義務付ける。また利用者が重大な被害を被った場合、当該企業に法的責任があるとするものだ。司法長官による訴追も認めている。

カリフォルニア州の規則案は「『AI分野』において最も包括的で詳細な規則だ」と提案議員らは語った。
カリフォルニア州はすでに、企業が収集した情報、収集した理由、第三者と共有する場合などの開示を義務付ける法律などを通じて、消費者データをより保護し、ユーザーの知らないうちに消費者データが収集・販売されるのを防ごうと動いてきた。

 これらの規則は、欧州連合のデータ保護規則に続くものとして注目された。プライバシー法を強化した規則であり、個人データを収集または使用する前にユーザーの許可を得ることを、テック企業に義務付けた。企業側にとっては『面倒くさいなぁ』である。

 生成AIに対する規制は2023年に、連邦レベルでバイデン大統領が大統領令で、州レベルではニューサム州知事がカリフォルニア州知事令で、安全基準を確立してきた。

しかし、業界団体やカリフォルニア州商工会議所などが反対を表明している。同法案の対象があまりにも広範囲にわたり、企業負担が大きい。それはイノベーションを抑圧することになり、スタートアップ起業やベンチャーキャピタルに不利な影響を与える可能性があるというのが反対理由である。

 IT企業のなかには「カリフォルニアから脱出しなければならない。他の州へ行くか、それとも規制のない外国か」
シリコンバレーからの脱出が真剣に議論され始めた。

 他方、イーロンマスクはオープンAI、チャットGPTのOSを組み込んだアップル製品は「重大な規律違反を犯している」として、今後、テスラ、スペースX、X、スターリンクなどにアップルを使用禁止としたと発表した。
AI規制をめぐって企業と議会が内ゲバを始めた


県議選でデニー知事派の与党が敗北するのは当然のことである 沖縄・日本・アジア・世界 内なる民主主義

2024-06-12 20:55:42 | 日記
沖縄・日本・アジア・世界 内なる民主主義

県議選でデニー知事派の与党が敗北するのは当然のことである

県知事選が始まった。予想通りデニー知事与党の候補者が「辺野古移設反対」の選挙公約を掲げていない。
デニー知事は辺野古埋め立てを容認したのだ。だから、デニー知事支持派は辺野古移設反対を主張することができなくなった。
辺野古は終わったのだ。辺野古移設反対はデニー知事によって終わらしたのである。辺野古が終わればデニー知事も終わりである。県議選でデニー知事派の与党が敗北するのは当然のことである。

5月29日掲載

辺野古移設反対を選挙公約にできなくなったデニー与党 敗北は確実
デニー知事と与党は辺野古移設反対を選挙公約にしてきた。そして、選挙に勝ってきた。
デニー知事は知事選に2回当選したのも「辺野古新基地建設阻止」を選挙公約したからだ。デニー知事派の与党もデニー知事と同じように辺野古移設反対を掲げてきた。辺野古移設阻止が与党の選挙戦略だった。
デニー知事と与党は辺野古移設反対で選挙に勝ってきた。勝つためには大浦湾を埋め立てるためのサンゴ移設に反対することである。ところがデニー知事はサンゴ移設のための採捕を許可した。サンゴを大浦湾から移設すれば埋め立て工事ができる。採捕を許可したということは大浦湾の埋め立てをデニー知事は容認したということになるのだ。
大浦湾の埋め立てに反対であるなら、埋め立てを阻止するために埋め立て予定の海域に棲息するサンゴの移植に向けた採捕を許可しないことである。いままでは許可しなかった。許可しないことが埋め立て反対の意思表示だった。ところが今回は政府のサンゴ採捕許可申請をデニー知事は許可したのだ。申請を許可したのは初めてである。過去にはなかったことである。サンゴ採捕を許可したということは政府が進める辺野古埋め立てをデニー知事は容認したということになる。デニー知事はサンゴ採捕を許可して政府の辺野古移設を容認したということだ。
許可したデニー知事は「多くの県民の付託を受けた知事として、辺野古『新基地』建設に反対する立場は、いささかも変わるものではない」と辺野古移設に反対する立場であることを強調したが、反対であるなら、埋め立て工事を阻止するためにサンゴ採捕を許可しないことである。許可したということは埋め立てを容認したことになるし、辺野古移設を認めたことになる。デニー知事は許可した理由として「知事として、サンゴ類を保護する観点から関係法令などに基づいて許可せざるを得ないと判断した」とコメントを発表した。デニー知事がサンゴ採捕を許可しない理由にしたのが大浦湾に棲息しているサンゴの保護だった。デニー知事はサンゴの採捕を許可しなかったのと同じ理由で採捕を許可したのだ。

県がサンゴの採捕を許可したので県議会選挙で与党の立候補者は辺野古移設反対を選挙公約にすることができなくなった。辺野古移設反対を選挙公約にして当選したきた与党議員が辺野古移設反対を公約にすることができなくなったのだ。
デニー知事が辺野古移設を容認するサンゴ採捕を許可したのに辺野古移設に反対することはデニー知事と対立しているように県民は感じるだろう。デニー知事と対立しているとイメージさせるような辺野古移設反対を選挙公約するのに困っているのが与党議員である。

坂本哲志農林水産相がサンゴ採捕を申請したのが5月17日である。デニー知事が採捕を許可したのが6日後の23日である。沖縄県議選(定数48)は6月7日に告示、16日に投開票される。県議会選の直前に発表されたのがデニー知事のサンゴ採捕許可であるのだ。県議選に大きく影響するのは確実である。
県議会は与党23議席と野党23議席で同じ議席数である。中途半端な与党に野党が勝つのは確実である。野党が県議選で議席を増やし、過半数になるのは確実である。

6月1日掲載

デニー知事辺野古敗北宣言
5月25日QAB 琉球朝日放送配信のニュースである。
「国・サンゴ移植に着手 県「許可条件にのっとって対応を」
辺野古新基地建設で沖縄防衛局は24日、県の許可を受けたサンゴの移植作業に着手しました。
県は23日、沖縄防衛局に対し、サンゴおよそ8万4千群体の移植の許可を出していました。新基地建設に反対している県がサンゴの移植許可を出したことについて、県は「サンゴ類を保護する観点から許可せざるを得ない」としていました。
玉城知事は24日の会見で、詳細な移植計画や作業状況を報告することなどを許可の条件にしていることを挙げて「条件にのっとって適切に対応してほしい」と述べました。
一方、防衛省の茂木報道官は24日の会見で「自然環境や住民の生活環境にも十分に配慮し、工事を着実に進めたい」としています。
      QAB 琉球朝日放送
埋め立てするには公有水面埋め立て法を順守しなければならならない。埋め立て法には埋立地の生物を保護する義務がある。だから、サンゴを埋立地から移。植して、サンゴを保護しないと埋め立てはできないのだ。もし、政府がサンゴを移植しないで埋め立てをすると、県が埋め立て禁止の訴訟を起こす。県が裁判に勝って政府は埋め立てを中止しなければならない。公有水面埋め立て法を熟知している政府がサンゴを移植しないで埋め立て工事をすることは絶対にない。

最初の辺野古側の埋め立てをするときに県は政府のサンゴ採捕の申請を承認しなかった。サンゴの移設ができない政府は埋め立て工事をすることができなかった。埋め立て工事を実現するために政府は裁判を起こした。裁判をしている間は辺野古埋め立て工事はできない。政府は埋め立て工事をストップした。裁判は政府が勝った。裁判に勝ったので政府はサンゴの移植を始めた。サンゴの移植を完了した後に埋め立て工事を始めた。
辺野古新基地建設に反対であるならば埋め立て工事を可能にするサンゴ採捕申請を承認しないことである。それが辺野古移設反対の意思表示である。移設反対の意思表示がサンゴ採捕の不許可であるのだ。不許可にすれば政府はサンゴ採捕ができない。埋め立て工事ができなくなる。政府は裁判を起こす。裁判では政府が勝つ。裁判に勝った政府は埋め立て工事を再開する。裁判に負けたとしても辺野古埋め立て反対に徹したのである。
ところが今回はデニー知事は初めてサンコ採捕を許可したのである。許可したということは埋め立てを容認し、辺野古新基地建設に反対しないということである。
デニー知事は、県がサンゴの移植許可を出したことについて、「サンゴ類を保護する観点から許可せざるを得ない」と弁解している。どのような理由であろうとデニー知事はサンゴ移設を許可したのだ。サンゴ移設を許可したのは事実であり、事実以外のなにものでもない。
デニー知事は、詳細な移植計画や作業状況を報告することなどを許可の条件にし「条件にのっとって適切に対応してほしい」と述べている。とにもかくにもサンゴ移設をデニー知事は許可したのだ。デニー知事は埋め立て工事を容認したのだ。埋め立て工事の次にあるのは普天間飛行場の辺野古移設である。デニー知事は辺野古移設を容認したに等しい。

デニー知事は徹底して辺野古埋め立てに反対してきた。裁判で敗北が続いても「辺野古埋め立て反対の立場いささかも変わらず」と政府の埋め立て要請路線を拒否し続けてきた。ところが初めて政府のサンゴ採捕要請を許可したのである。デニー知事派埋め立て反対をやめたのである。政府の埋め立て要請を受け入れたのである。サンコ採捕許可はデニー知事の敗北宣言以外のなにものでもない。

2024年5月23日にデニー知事は辺野古敗北宣言をしたのである。

デニー知事が敗北宣言をした翌日の24日に沖縄防衛局は県の許可を受けたサンゴの移植作業に着手した。


6月11日掲載

デニー知事が許可したサンゴ移植は着実に進んでいる。サンゴ移植機が終われば、埋め立てが始まる。埋め立てが終われば飛行場建設が始まる、飛行場が建設されれば普天間飛行場の辺野古移設が始まる。
辺野古移設のスケジュールは決まっている。

辺野古は終わったのだ。辺野古移設反対はデニー知事によって終わらしたのである。辺野古が終わればデニー知事も終わりである。県議選でデニー知事派の与党が敗北するのは当然のことである。


不法移民はアメリカのどこへ潜り込んだか  御三家はカリフォルニア、テキサス、そしてフロリダ州

2024-06-12 20:53:51 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024年)6月11日(火曜日)
      通巻第8286号  
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不法移民はアメリカのどこへ潜り込んだか
 御三家はカリフォルニア、テキサス、そしてフロリダ州
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 ピューリサーチの2017年から21年までの累積データをもとに、1220万人と推計される不法移民の各州への分散状況の数字が分かった。不法移民の5%は労働現場で確認されている

 州          不法移民の概算数
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 カリフォルニア州   1900000人
 テキサス州      1600000
 フロリダ州       900000
 NY          600000
 ニュージャージー    450000
 イリノイ        400000
 マサチューセッツ    375000
 ジョージア       350000
 ノウス・カロライナ   325000
 ワシントン(西海岸)  300000
 メリーランド      275000
 バージニア州      275000
アリゾナ        250000
ペンシルバニア     220000
 ネバダ         190000
 コロラド        160000
 テネシー        140000
 コネチカッツ      140000
 オレゴン        120000
 ミシガン        120000
 オハイオ        120000 
 インディアナ      110000

十万人以下は9・5万人がサウスカロライナ、9万人のミネソタ州からバイデンが地盤のデラウェアは3万人。最低はワシントンDC2・5万、ミズーリ州の2万 ウエストバージニア州とバーモント州は五千名以下となっている。


赤いヨーロッパよ、さようなら。EU議会選挙   保守の津波、ルペンがマクロンの二倍、独シュルツ与党惨敗

2024-06-10 08:52:22 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024年)6月10日(月曜日)
      通巻第8285号  
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 赤いヨーロッパよ、さようなら。EU議会選挙
  保守の津波、ルペンがマクロンの二倍、独シュルツ与党惨敗
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EU議会選挙、欧州も「トランプ劇場」となった。
極左路線はEU庶民から嫌われ、フランスとドイツの政治主導権は失速した。ショルツとマクロンが、それぞれの国内で政治的に弱体化し、EUの共通のビジョンに信頼を抱かせることができないため、レームダック化していた。

 マクロンとショルツの個人的な関係が冷え切っていることは有名だ、フランスとベルリンが互いを非難し合い、フランス側は「ドイツが視野が狭く、連立政権に縛られている」と非難し、ドイツは「フランスはウクライナ問題でナンセンスなことばかり言っている」と非難しあってきた。

あまつさえ仏独両国はともに景気低迷に悩まされている。
6月6日から9日の欧州議会選挙は10日夜に結果が出るが、出口調査の速報では保守政党の大躍進となっている。

とくにマクロン与党はマリーヌ・ル・ペンも16パーセントポイントの大差で負けた。ショルツ社会党も3位に転落した。「ドイツのための選択肢」は二位につけた。
ヨーロッパに「保守」の津波が押し寄せた。

パリとベルリンが影響力を失う危機に瀕する一方で、他のEU首脳は影響力を高める機会をうかがってきた。
とくにウクライナ戦争と仏独枢軸の弱体化の中、ポーランドのドナルド・トゥスク首相、エストニアのカヤ・カラス、イタリアのジョルジャ・メローニといった政治家がEUの舞台で大きな実力者として台頭した。

メローニ伊首相は欧州のキングメーカーの立場に就いた。5年間の任期を続けるためには、フォンデアライエン委員長が欧州理事会と議会の両方での支持を必要とする。


台湾有事の際、米軍は動くか?          北野幸伯

2024-06-09 09:08:42 | 日記
わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
                 頂門の一針 6893号 

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 台湾有事の際、米軍は動くか?
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            北野幸伯


プーチンは2022年2月24日、ウクライナ侵攻を開始しました。
バイデンは、ウクライナ侵攻が始まる前から、「米軍は出さない」と語っていました。一方、バイデンは、台湾有事の際には、「米軍を出す」と何度も語っています。

最近も。
『TBS NEWS DIG』6月5日付。『台湾有事の場合「アメリカ軍の戦力の行使を排除しない」バイデン大統領』

〈アメリカのバイデン大統領は雑誌「TIME」のインタビューで、中国が台湾に侵攻した場合、「アメリカ軍の戦力の行使を排除しない」との考えを示しました。

バイデン大統領は雑誌「TIME」のインタビューを先月28日に受け、4日、内容が公開されました。その中でバイデン氏は中国が台湾に侵攻した場合の対応を問われ、「アメリカ軍の戦力の行使を排除しない」と発言。

バイデン氏はこれまでも台湾有事の際に軍事的に関与する可能性に言及していて、今回も同様の認識を示したものです。〉
ーー
〈中国が台湾に侵攻した場合、「アメリカ軍の戦力の行使を排除しない」〉  とのことです。要するに、台湾有事の際には、米軍が中国軍と戦う可能性があるということです。この立場、一貫しています。

私の記憶では、バイデンが「台湾有事の際には、米軍が出る」と発言したのは4回目です。その一方でバイデンは、こんなことも言っています。

〈一方で、「私は習近平国家主席に対し『我々は台湾の独立を目指しているわけではない』と明らかにしている」とも説明。「1つの中国」といった従来からのアメリカの政策に変更はないことも強調しました。〉
ーー
バイデン〈『我々は台湾の独立を目指しているわけではない』〉
そうです。 この「台湾有事の際には、米軍が出る」
「台湾の独立を目指していない」なんとなく矛盾しているように感じるこの二つの発言。どういうことなのでしょうか?

要するに、アメリカは、中国と戦争(=戦闘、実戦)をしたくないのです。なぜ?現状アメリカは、戦争継続中のウクライナとイスラエルを支援していて、「二正面作戦」を戦っています。それで手一杯なのに、中国と戦う「三正面作戦」をしたいはずがありません。

そして、「三正面作戦」がはじまれば、金正恩が韓国に進軍し「四正面作戦」になる可能性が高まります。要するに、バイデンの意志は、「習近平おとなしくしていてくれ」ということなのです。では、どうすれば、習近平はおとなしくするのでしょうか?逆に、どういう状況で、習近平は台湾に侵攻するのでしょうか?


一つ目の状況は、習近平が「絶対に勝てる!」と確信したときです。
要するに、「台湾に侵攻しても米軍は出てこない」と確信したら、台湾有事の可能性が高まります。だからバイデンは、「米軍でますよ」というのです。習近平は、「そうか、米軍でるのか。じゃあ、なかなか侵攻できないな」と思うでしょう。


習近平が台湾侵攻を決断するもう一つの状況は、「引っ込みがつかなくなったとき」「他に選択しがないとき」です。たとえば、頼清徳さんが、「台湾独立宣言」をした。こうなると、習近平は、「勝つか負けるか?」はともかく、台湾に侵攻せざるを得なくなるでしょう。

そこで、バイデンは、「アメリカは、台湾の独立を目指していない」と強調するのです。要するに、バイデンの言葉はすべて、「習近平が動かないようにするため」の発言です。一方、台湾の頼清徳新総統は5月20日、就任演説でこんなことを言いました。

〈私たちは皆、主権があって初めて国が存在することを知っています。
中華民国憲法は、中華民国の主権はすべての住民に属し、中華民国の籍を有する者は中華民国の住民であると定めています。このことからも分かるように、中華民国と中華人民共和国は互いに隷属していないのです。
誰もが団結して台湾を愛さなければなりません。どの政党も併合されることに反対し主権を守らなければなりません。政治権力のために台湾の主権を犠牲にしてはなりません。〉
ーー
ここでは、はっきりと二つの超重要宣言をしています。
一つ目は、台湾=中華民国は、主権をもつ独立国家であること。
二つ目は、台湾=中華民国と中国=中華人民共和国は、別の国であること
ここでの頼清徳さんの主張を一文でまとめると、
台湾はすでに主権をもつ独立国家であり、中国とは別の存在である。
「私はここに、台湾の独立を宣言します!」
というようなわかりやすい表現ではありません。

ですが、演説全文を読めば、「明らかに独立を宣言している」といえるでしょう。この演説の後、中国は、台湾をぐるりと取り囲む形で、大規模な軍事演習を行いました。習近平は、遅かれ早かれ「武力を使っても統一する」という決意を固めたことでしょう。

それでバイデンは、「台湾有事が起これば、米軍がでますよ」といって、習近平をけん制した。一方で、「でもアメリカは、台湾独立を目指しませんよ」といって、習近平を安心させた。要するに、「現状維持でいてくれ!」ということなのです。

「軍産複合体の利益のために、アメリカが台湾有事を煽っている」というのは、完全なフェイク情報です。事実は完全に正反対で、アメリカは、台湾有事が起こらないよう、極めて慎重に動いているのです。