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R.I.P. Michael Jackson

2009-07-06 19:39:37 | 堤宏文TALK

 

Michael Jackson ...

彼がこの世を去ってから、各メディアで多くの映像がON AIRされている。

僕はマイケル・ジャクソンのことを深くは知らなかったが、

ほぼ初めて目にする彼のパフォーマンスや歌、

そして、哀しみに暮れる人々の姿に、

彼がどれだけ偉大であるか、よくわかった。

 

マイケルFANの娘に観せてもらった映像の中で

興味深かったものがいくつかあった。

1989年に行われた Sammy Davis Jr.の芸能活動50周年を祝う会。

サミーといえば、エンターテイナーの神のような人。

JAZZも歌えばタップも踏み、TVでも活躍した。

日本でも、サントリーウイスキーのCMで有名だ。

多くの仲間が集まるその中に、マイケルもいた。

彼は、「You were There」という歌を サミーに贈った。

あなたは、猛烈な差別の中、とても傷つき苦しみながらも、

あらゆる壁を壊し、道を切り拓いてくれた。

あなたがいてくれたから、

僕は今ここで ベストを尽くすことができるんだ。

よく “マイケルは白人になりたかった”という話が出るけれど、

彼は肌が白くなる尋常性白斑という病なのだそうだ。

肌の色も関係なく愛されることにこそ、その真実があるのだと思う。

マイケルを瞬きもせずみつめるサミーの“両の瞳”、そして

歌い終えた彼に早足で駆け寄り抱きしめるサミーの姿が焼付いている。

この時すでに、サミーの癌は末期だった。

そして、その半年後にサミーはこの世を去る。

 

そしてもうひとつ、

2001年9月7・10日、NYマディソンスクエアガーデンで行われた

マイケルのソロ30周年のアニバーサリーコンサート。

(僕もNYへ行く度に MSGの前をよく通り、

想いふけって立ち止まった 思い出の場所のひとつだ。)

この時も、多くの仲間とファンがマイケルのために駆けつけた。

7日のファイナル、クインシー・ジョーンズの指揮で

『We are the World』 を 全員で歌っていたのだけど、

そこにはJAZZ界の巨匠たちの姿もあった。

 

30mj5

30mj3

フルートのハービー・マン、 ピアノのレス・マッキャン、

フリューゲルホルンのクラーク・テリー、

ハモンド・オルガンのジミー・スミス・・・

ジミー・スミスは、マイケルの代表曲のひとつ 『BAD』でも

オルガンを弾いていたというから驚いた。

僕の中で接点のなかったマイケルと JAZZが意外なところで繋がって、

とても親しみを覚えた。

クラーク・テリーは1983年、

「ケニー・ドリューTRIO with クラーク・テリー ツアー」で来松して、

その帰りの空港で、娘にペプシのおもちゃをプレゼントしてくれた。

 

1983kd1

(ちなみにマイケルはペプシのCMにも出ていたそうだ。)

Pepsi1_3

 ↑

(これがそのおもちゃ。娘はまだ大事に持っているそうだ)

 

改めて、音楽のジャンルに壁はなく、人種も何も関係なく、

アーティストもファンも、音楽を愛する人達のあたたかい交流、

そしてそこにはかけがえのない愛と友情、熱い熱いソウルがあった。

ステージの隅々一人一人に「Thank you」と握手して回るマイケルは、

レイ・チャールズの所へ行ったときには、そっと彼の頬に手をやった。

30mj4

目の見えないレイにも、それを見た僕にも、ぬくもりが届いた気がする。

マイケルの人柄がわかる。

ステージの上には、オノ・ヨーコさんの笑顔もあった。

 

そして、この2日間のコンサートを終えた翌日、

あの9.11テロがあったのだ。

マイケルも、とても心を悼め『What more can I give?』という曲を作り、

We are the World 同様その想いに賛同した多くのアーティストが参加。

残念ながらこの曲がリリースされることは叶わなかったそうだけど、

マイケル・ジャクソンとは、そういう人なんだな、と知った。

どの映像でも、いつも 「I LOVE YOU」 を唱えているのが印象的です。 

病の苦しみに加え、度重なる攻撃に苦悩も多かったことと思うが、

彼の想いや音楽は、いつまでも絶えず人々を支えるだろうし、

人々も、彼を失うことはないだろうと思う。

お子さま、ご家族の気持ちを思うとたまらない。

 

マイケルのご冥福を、心からお祈りいたします。

合掌。

 

堤 宏文

 

  

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