№1(英) 時代・国境を超越！Ｈ.バップ一気通貫《ピーター・キング(as)》

UK・EU独自文化の臭いが無い。

アルトのスピード感が時代・国境を越えた。

ストレート・アヘッド＆H.バップ一気通貫の根性野郎。
①『イースト34thストリート』(83)
《East 34th Street/Peter King(as)》
ピーター・キング(as)、ジョン・ホーラー(p)、デイヴ・グリーン(b)、

スパイク・ウエルズ(ds)。

やっと、キングのレコードを手に入れた。
再発化が少ないためレコードが稀少。だからか、若干高めの価格設定。

アルトサックスの音には空気を切り裂き、突進する「軽さ」がある。
反面、テナーの音は空気を滞留させる「重さ」がある。
アルト吹きは「軽さ」を活かし、ハイテンポでスピード感溢れる演奏が多い。

キングは、アルトの良さを活きイキと発揮し、そのスピード感には圧倒される。
戦闘機が一瞬にして目の前を突き抜けいく。そんなスピード感を堪能させる。
リズム陣とキングとのインタープレイがダントツに凄い。
即興で良くここまで相手のプレイが読めるもんだ。と、ア然！！

キングは英国人だが、英とかEUの臭いがしない。
仏、伊、独・・・EU各国のジャズマンには自国文化を意識させる臭いがある。
だが、キングのサウンドは欧米各国の国境を超えたジャズの原点がある。
時代と国境を超越した、H.バップ一気通貫の根性を感じる。

彼のリーダ作に駄盤は無いと言われる。

P.ウッズと比較されるかな？とも、思う。

H.バップ一気通貫の根性野郎にとって、P.ウッズ何か相手では無い。