Minuma Factory

趣味のひとつ、電子工作、アマチュア無線を中心を紹介する自己満足ブログです。

安定化電源 DAIWA PS-304修理(その2)

2017-07-08 21:56:04 | 修理・レストア
前回から時間が経過してしまいました。

続きの作業は前回の直後にやったのですが・・・ 別件(TS790のレストア)が入ってしまい、アップをさぼってました。


前回はメイン基板を交換したものの結局は治らず(20Aくらいでリミッターがかかってしまう)、可能性は低いものの、パワトラ周辺を総交換してみました。
実は・・・  パワトラのCADのライブラリ作成の時に、方向が間違っていたらしく、ジャンパーを飛ばして修正が必要となってしまいまいた。
最近、どうも集中力がないというか、仕事じゃないですけど、チェックリストを作らないとダメですかね。



オリジナルはトランジスタのピッチが基板のパターンとヒートシンクの位置とあっておらず、曲がってつけられていたのですが、やっぱりまっすぐ付くのはいいですね! メーカーにはこういう仕事をしてもらいたいものです。

あ、トランジスタも抵抗もコンデンサも、ブリッジダイオードも総交換です。  ブリッジダイオードはオリジナルは25Aのものがついていました。
確かに、多少オーバーで流しても簡単には壊れませんが、この余裕度のない部品を選択するあたり、ちょっと疑いますね。



写真はありませんが、平滑用のコンデンサの基板も交換です。 もちろんコンデンサも新品!  コンデンサもオリジナルは25V耐圧でしたが、35V耐圧にしました。 そもそも、実測で27Vくらいかかってるんですよね・・・ そりゃ簡単に破裂はしませんが、寿命が早くなるでしょうに・・・


ここまできたら配線も修正です。 大電流が流れる電線はM4ネジに丸端子で接続されているのですが、端子はM5端子。 しかも加締めもテキトー・・・  おそらく正しい圧着アプリケータを使っていません。 ならばスリーブタイプの端子を使えばいいものを・・・ M4用もあるんだし。
本職を電線屋とする自分としては気持ち悪いので、これも作り直しです。  本当は電線自体も怪しいんですけどね・・・





最終形はこちら↓↓↓↓↓



新しい基板とキレイなハンダ付けとレイアウトはやっぱり気持ちいいですね。

ですが・・・  20Aでのリミッターは変わりません。
仕方がないので最後の手段です。 リミット用の電圧(抵抗両端の電圧で電流変換)の比較用電圧を強制的に下げるために、抵抗値を変えます。
結果は無事に、30Aチョットまでかかるようになりました。

今回の基板の抵抗値も、もとの基板にあった抵抗の抵抗値をそのまま持ってきているので、おそらく、新品の状態でも同じだったんでしょうね。 買った当時は20Aも流せる負荷をもっていなかったので、気づかなかっただけでしょう。

それにしても、30A電源なのに、20Aでリミットかかるっていったい???  しかも、オリジナルの基板も配線もめちゃくちゃ。 挙句の果てには、これらの基板類、他の機種との共用をしているんでしょうね。 ケースの中で他の部品と干渉するのか、加工をしているのですが、断面を見る限り、基板を折ってます! 普通は刃物等で加工するのですけどね・・・

国内メーカーのようですが、使っている部品をみると、中国製のようですね。  たぶん、原価は20USDくらいでしょうね。
自分も中国の電子機器メーカーをいくつか訪問したことありますが、同じような作業のメーカーは、1箇所だけ、いまだにありました! 

「あんな所で作っているんだろうな~」と想像がつきますね。


あ、オリジナルの基板はこんなんです。 ん~ 本当に日本のメーカーがデザインしたのでしょうか? 日本のメーカーは企画だけ? 設計は中国??



とりあえず、本プロジェクトはおしまいです。
また使わないPCBが余ってしまった・・・  どなたかレストアする方いますか?? 6枚あります。