楽園づくり ~わが家のチェンマイ移住日記~

日本とタイで別々に生活してきた私たち家族は、チェンマイに家を建てて一緒に暮らし始めました。日常の出来事を綴っていきます。

妻の再入院

2017-05-12 21:06:31 | タイの家族

昨夜は医者の指示でモルヒネの投与の間隔を変えました。そのおかげか、妻は深夜もよく眠りました。同室で寝ている看病チームの私たちも、それぞれ3~5時間の連続睡眠をとることができました。

ところが今朝は、おかゆの朝食が終わったあと、妻は急に呻き始めました。何で呻いているのか分かりません。そして力のないはずの足をバタバタさせるのです。モルヒネの副作用ではなさそうです。妻にどこが痛いのか、しつこく聞くと、日本語で「おなかが、いたい!」「プアトーン!プアトーン!」と叫びながら悶えました。

お腹の中には癌はないはずです。ひょっとして別の病気かもしれないと思いました。お昼過ぎに、いつもの看護婦さんが右わきの傷の洗浄に来てくれました。そして妻の様子を一目見るなり、「まず傷を洗浄しますので、30分後に救急車を呼んでください」と指示しました。

退院してから17日目の再入院です。

今度も前回のように個室をお願いしました。ところが今回は、深夜も様子を観察するというので、看護婦さんの数の多い、ナースステーションに隣接した8人部屋に入れられました。

入院すると、不思議と「お腹が痛い!」という叫び声は出さなくなりました。ひょっとして、周りに迷惑をかけないようにじっと我慢しているのかもしれません。

個室ではないので、付添人が休むソファーのようなものはあるわけがありません。タイの公立病院は、午後9時を過ぎると付添い人は部屋から出て、外で休むことになっています。今夜の付き添いは、妻の母(67歳)、上の妹(40歳)、バンコクの叔母さん(55歳)、そして20代のお坊さんの青年の4人です。私は家でゆっくり休むようにみんなから言われました。

妻は入院が大嫌いです。今日も、もし入院させられたら嫌だから、病院へは行きたくないと言ったようです。でも歩けないですから、逃げ出すこともできません。

ところで、お坊さんの青年は実はこの3日間、ずっとわが家に泊まり込んで、いろいろな手配をしたり、妻の介護を手伝ってくれています。なぜこのように妻や私のために時間を割いてくれるのか、実はよくわかりません。

彼が公務員として青少年の矯正施設で働いていた一昨年の10月、上の娘の恋人だった男性が交通事故で瀕死の重傷を負いました。彼は、娘の恋人だった男性とちょっとした接点がありました。それで妻とも知り合いました。彼が1年半ぶりでわが家にやってきたのは、つい今週の月曜日です。癌が進行して歩けなくなっている妻を見て、彼はびっくりしました。そして涙を流しました。

それにしても、この青年や近所の人たちがいろいろなお手伝いをしてくれているのは、妻の人徳でしょうか?もし病人が私だったら・・・それでも妻の連れ合いということで、いろいろやってくれるでしょうね。なぜか私たちは、人情のあつい人たちに囲まれているようです。やっぱりタイはそういう国なのですね、きっと。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
無題 (somsai)
2017-05-13 09:42:22
私はタイから6年前に帰国しました。
理由は私の病的理由です、費用の関係もあり保険優遇される日本での治療を選択しました。
後ろ髪をひかれる思いで10年以上住み慣れたタイチエンラ-イの家を離れる時の気持ちは、現在も忘れる事が出来ません。
タイでの私の周りも愛情溢れる親戚知人に囲まれ幸せでした、決して忘れる事は出来ません。

長期間ブログ更新が無かったので奥様の病変かと心配して居りました。
なんと申し上げたら宜しいのか言葉が浮かんできません。
私もタイ人妻と娘(共に大分年齢差あり)が居りますので他人事と思えず初めてコメントさせていただきました。
チェンマイはそろそろ雨期に入るのでしょうか?蒸し暑い憂鬱な折りからも貴方自身がしっかり踏ん張り頑張ってください。

奥様のご平癒を心よりお祈り申し上げます。

埼玉県74歳老人
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somsaiさんへ (うさぎ)
2017-05-13 17:21:31
コメントありがとうございます。
何か後ろ髪を引かれる思いで日本に帰られたのですね。何となくお気持ちが分かります。
タイは信じられないような妙なこともたくさんありますが、普通の庶民は本当に心優しく、親切な人ばかりだと私も経験上分かります。

私の場合は日本に帰る家もないので、ここに骨をうずめるつもりです。3月に、高価な健康保険にも加入しました。もしものときは、チェンマイの私立病院のお世話になるつもりです。本当は、妻の世話になって老後を迎えたかったのですが、それはもう叶えられません。運命です。
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