コアジサシ(小鯵刺、学名:Sterna albifrons)は、チドリ目カモメ科に分類される鳥。
全長は24 cm、ツグミやヒヨドリと同じくらいの大きさでアジサシよりも小さい。翼開長は約53 cm。翼と尾羽がツバメのように細くとがっていて、嘴もまっすぐのびる。
夏羽では頭は黒く、額、のど、腹が白、他の体の部分は薄い灰色で、嘴は黄色、脚は橙色。冬羽では嘴と脚が黒くなり、額の白い部分が拡がる。
ユーラシア大陸の中緯度地域で繁殖し、アフリカからオーストラリアにかけての沿岸部で越冬する。またカリブ海沿岸域やハワイ諸島にも分布している。
日本では本州以南に夏鳥として渡ってきて繁殖するが、繁殖地となる場所の減少に伴い数が減っている。
このため保護活動が行なわれることもあり、2001年に屋上で営巣が確認された森ヶ崎水再生センター(東京都大田区昭和島)
ではNPO法人が東京都下水道局などと協議して、草むらでは営巣しないコアジサシの習性に合わせた除草、
海岸や川などの水辺に生息し、狙いをつけて水にダイビングして魚をとらえる。
その様子から、鯵や鮎といった魚類にちなんで鯵刺(あじさし)の名前がつけられたと思われ、鮎鷹(あゆたか)、鮎刺(あゆさし)の異称もある。
狙いをつけるときには短時間ながらホバリング(停空飛行)をすることもある。
繁殖前にはオスがメスへ獲物をプレゼントする「求愛給餌」がみられる。
巣は川原、砂浜、埋立地などに集団繁殖地(コロニー)を作って外敵の侵入に備える。
地面にくぼみを作って2、3個の卵を産む。卵と雛は斑模様で、石ころと区別がつきにくくなっている。
天敵(カラスやノネコ、アライグマ、ハクビシン)対策などを実施している。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます