『もしもお父さんが亡くなったら、お父さんの声が恋しくなると思うので録音をさせていただけませんが。兄が日本から帰って来た際にも聞かせてあげたいと思います。』すると父は『それはちょうど良かったよ。実は私も同じことを考えていたんだ。お前たちに話したいことがあるんだ』と言いました。1時間ほどかけて淡々と話をしましたが子供たちに対する深い愛情が伝わり、本当の父の姿を垣間見ることができるようでした。「私が亡くなった後も、残したわずかな財産のことでもめたりせず、兄弟仲良く暮らしなさい。それから私のお墓はお母さんの隣にしてもらいたい。最後になるが、私が死んだら、着替えは上の町に住んでいるキムさんに頼みなさい。彼は、小さいときから私が世話したから、嫌がらないはずだ」