国立で負けないFC東京、花火演出＆クラブ史上最高の5万人超えで勝ち点3を後押し。
今季2度目の国立。女性審判で初めてJ1の試合を捌く山下良美が主審を務め、1500発の花火と光の演出。FC東京として史上最高となる5万人を超える観客数などさまざまな話題を集めた一戦は、レアンドロのスーパーゴールとアダイウトンの追加点、前回の国立でのG大阪戦と同様にブラジリアン2人がゴール。FC東京の国立での戦いはまたもや雨に見舞われたが、勝ち点3をもぎ取った。
FC東京は前節・神戸戦でゴールを決めたレアンドロと、アンカーで東慶悟が先発に復帰し、安部柊斗と紺野和也がベンチ外。京都はミッドウィークの横浜FM戦から山崎がベンチ外、福岡がサブに、代わって古巣対戦となるピーター・ウタカと武田が先発に名を連ねた。
互いに積極的な前からのプレスとロングボールを組み合わせて試合を動かそうとする。FC東京はアンカーの東慶悟と塚川がボールを左右に供給、京都は武田にボールを集めて、ピーター・ウタカへ配球。ただ、森重、木本を中心にピーター・ウタカを抑えて、仕事をさせず。
一進一退の攻防が続くなか、28分に森重がハーフウェーライン付近から左サイドに浮き球を出すと、バングーナガンデがペナルティエリア手前に走り込んだレアンドロにパス。これをレアンドロがクロスバー右から右ポストに跳ね返ってネットを揺らすスーパーゴールを決めて、FC東京が先制。
京都は、後半からピーター・ウタカを諦めて木村勇大を投入。その後も武富を福岡、松田をパウリーニョにスイッチ。さらに武田を金子、豊川をアラン・カリウスにそれぞれ交代して打開を図るが、思ったほどの効果は見られず。ただ、60分頃からオープンな展開になり始めると、中盤でのボール奪取の応酬から、互いにシュートチャンスが窺えるようなシーンが生まれていく。FC東京はディエゴ・オリヴェイラ、レアンドロをそれぞれルイス・フェリッピ、アダイウトンに代えて、フレッシュなブラジリアンを投入。さらに塚川を三田に、バングーナガンデを中村にスイッチして、追加点を狙いに行く。
75分に入ったばかりの中村がFC東京陣内でFKを与えると、ここから京都が最大のチャンスを迎える。右サイドからパウリーニョがサインプレーで中央へ横パス。ファーサイドから回り込んで中央へ走り込んだアラン・カリウスが合わせようとするも、一足早く東がクリア。そのボールを回収した京都・GK上福元が左へ展開。中央へのクロスが木本に跳ね返された後、アラン・カリウスが拾うも、ドリブルが長くルイス・フェリッピに収められてしまう。だが、ルイス・フェリッピが松木にパスを送ったところで、金子が松木からボールを奪い取り、左サイドからエリア内へ侵入。グラウンダーのクロスを送ると、ニア、中央、ファーと京都が3人走り込むも、ボールはすり抜けて、相手と交錯した森重の支え手に当たって軌道が変化。ファーサイドの川崎が空振りして、絶好機を逃してしまう（ハンドは支え手に当たったからか、ノーファール判定）。すぐさまボールを拾ったFC東京GK・ヤクブ・スウォビィクはセンターサークルのルイス・フェリッピにロングスロー。相手を背にしながらルイス・フェリッピが右サイドの三田にパスを供給すると、三田が右サイドから内にドリブルを展開。追い越す長友を使わずに自分でペナルティエリア手前からロングシュート。ゴール手前でバウンドしたボールをGK上福元が止めたが、そのこぼれ球にアダイウトンが詰めてゴール中央に流し込み、FC東京が追加点を挙げる。
終盤、京都も諦めずに、アラン・カリウスが何度かシュートを狙うもゴールネットは揺らせず。アディショナルタイム5分をやり過ごしたFC東京が勝利を収めた。
ターニングポイントは78分。京都が絶好機を逸してしまった直後に、FC東京がロングカウンターを発動して追加点を挙げたところか。FC東京は同点を許していたら、試合の結果は違ったものになったかもしれない。
とはいえ、京都もそれほどコンディションが良いとは言えず、攻撃は脅威というほどまでには至らなかった。それはFC東京も同じようなもので、個の強いタレントが力を発揮し、結果を出したのがFC東京だったということだと思う。
FC東京はビルドアップ時に素早いプレスを受け、パスミスをするというシーンがまだ多く、それを京都が活かせなかったという部分もある。GKのヤクブ・スウォビィクはこの試合でもパスミスをし、ピンチを迎える状況を作った。また、左SBのバングーナガンデは高い位置をとって攻撃参加するのはいいのだが、相手と入れ替わる場面でファールをするなど後手に回る場面も。アディショナルタイムでは森重が同じように入れ替わられた際に警告をもらい、次節の鹿島戦は出場停止となった。僅かな差だが、もうワンテンポ早い動き出しや対応、球離れなど、集中力を欠かさないパフォーマンスが必要だ。2点差がついたが、京都と絶対的な差があった訳ではない。
これで残り5試合。現在3位の広島とは試合消化が1試合少ないものの勝ち点8差、得失点も差があり厳しいが、鹿島、C大阪と上位との直接対決も残されているので、勝利を続けて少しでも順位を上げたいところ。鹿島戦はアウェイで森重不在となるが、鹿島はリーグ近5試合未勝利と調子がいいとはいえないし、続く湘南戦、C大阪戦はホームで戦える。そこで連勝という結果を導き出せば、アウェイ名古屋を経て、最終節のホーム川崎戦へといい流れも作り出せるはずだ。
それでもFC東京は余裕を持てるチームではまだない。2週間のインターバルでどれだけ改善出来るか。鹿島戦で躓けば、3位はもちろん、上位にランクインすることさえ難しくなってしまう。
最後に、山下主審について。ファール判定については、激しいコンタクトでも比較的カードを出さずに流すという印象。いくつか後ろからのチャージなどにカードを出しても良いと思われる場面もあったが、極力カードを出さないという基準に、それほどブレはなかったかと思う。ただ一つ、渡邊のシュートが京都DFに当たってゴールラインに出たボールをゴールキックにしたのは、結構分かりやすい状況だったので、今後の修正に期待したい。
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【明治安田生命J1リーグ 第30節】
2022年9月18日（日）19:03試合開始 国立競技場
入場者数 50,994人
天候 曇のち雨 ／ 気温 26.4℃ ／ 湿度 90％
主審 山下良美 ／ 副審 浜本祐介、田中利幸
第４の審判員 井上知大
ＶＡＲ 中村 太 ／ ＡＶＡＲ 五十嵐泰之
FC東京 2（1-0 / 1-0）0 京 都
得点：
（東）レアンドロ（28分）、アダイウトン（78分）
（京）
〈試合経過〉
28分 得点 東京 レアンドロ
46分* 交代 京都 ピーター・ウタカ → 木村勇大
49分 交代 京都 武富孝介 → 福岡慎平
57分 交代 京都 松田天馬 → パウリーニョ
60分 警告 京都 白井康介
67分 交代 京都 武田将平 → 金子大毅 ／ 豊川雄太 → アラン・カリウス
69分 交代 東京 ディエゴ・オリヴェイラ → ルイス・フェリッピ ／ レアンドロ → アダイウトン
75分 交代 東京 塚川孝輝 → 三田啓貴 ／ バングーナガンデ佳史扶 → 中村帆高
78分 得点 東京 アダイウトン
81分 警告 東京 渡邊凌磨
90+3分 交代 東京 渡邊凌磨 → 山下敬大
90+4分 警告 東京 森重真人
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【FC東京】
≪スターティングメンバー≫
ＧＫ 24 ヤクブ・スウォビィク
ＤＦ 05 長友佑都
ＤＦ 30 木本恭生
ＤＦ 03 森重真人
ＤＦ 49 バングーナガンデ佳史扶 → 中村帆高（75分）
ＭＦ 35 塚川孝輝 → 三田啓貴（75分）
ＭＦ 10 東 慶悟
ＭＦ 44 松木玖生
ＦＷ 23 渡邊凌磨 → 山下敬大（90+3分）
ＦＷ 09 ディエゴ・オリヴェイラ → ルイス・フェリッピ（69分）
ＦＷ 20 レアンドロ → アダイウトン（69分）
≪サブスティテューション≫
ＧＫ 13 波多野豪
ＤＦ 37 中村帆高
ＤＦ 47 木村誠二
ＭＦ 07 三田啓貴
ＦＷ 15 アダイウトン
ＦＷ 19 山下敬大
ＦＷ 22 ルイス・フェリッピ
≪監督≫
アルベル
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【FC東京 2022シーズンスケジュール・J1リーグ】
第01節 02月18日(金)19:00 ✕FC東京 0-1 川 崎（Ａ・等々力）
第02節 02月26日(土)15:00 FC東京✕名古屋（Ｈ・味スタ） ※中止
第03節 03月06日(日)16:00 〇FC東京 1-0 Ｃ大阪（Ａ・ヨドコウ）
第04節 03月12日(土)15:00 〇FC東京 2-1 広 島（Ｈ・味スタ）
第05節 03月19日(土)14:00 〇FC東京 1-0 京 都（Ａ・サンガＳ）
第06節 04月02日(土)19:00 ✕FC東京 1-2 横浜FM（Ａ・日産ス）
第07節 04月06日(水)19:00 〇FC東京 3-1 神 戸（Ｈ・味スタ）
第08節 04月10日(日)14:00 △FC東京 0-0 浦 和（Ｈ・味スタ）
第09節 04月16日(土)13:00 △FC東京 0-0 札 幌（Ａ・札幌ド）
第02節 04月20日(水)19:00 △FC東京 0-0 名古屋（Ｈ・味スタ）※代替
第10節 04月29日(金)19:00 〇FC東京 2-0 Ｇ大阪（Ｈ・国 立）
第11節 05月03日(火)17:00 ✕FC東京 1-5 福 岡（Ａ・ベススタ）
第12節 05月08日(日)15:00 ✕FC東京 0-1 鳥 栖（Ｈ・味スタ）
第13節 05月14日(土)14:00 ✕FC東京 1-2 磐 田（Ａ・ヤマハ）
第14節 05月21日(土)15:00 △FC東京 0-0 柏 （Ｈ・味スタ）
第15節 05月25日(水)19:00 〇FC東京 3-0 清 水（Ａ・アイスタ）
第16節 05月29日(日)15:00 〇FC東京 3-1 鹿 島（Ｈ・味スタ）
第17節 06月18日(土)18:00 ✕FC東京 0-2 湘 南（Ａ・レモンＳ）
第18節 06月26日(日)19:00 ✕FC東京 0-5 鳥 栖（Ａ・駅スタ）
第19節 07月02日(土)18:00 △FC東京 2-2 福 岡（Ｈ・味スタ）
第20節 07月06日(水)19:00 〇FC東京 3-0 札 幌（Ｈ・味スタ）
第21節 07月10日(日)19:00 ✕FC東京 0-3 浦 和（Ａ・埼 玉）
第22節 07月17日(日)18:00 〇FC東京 2-0 磐 田（Ｈ・味スタ）
第23節 07月30日(土)19:00 〇FC東京 2-1 広 島（Ａ・Ｅスタ）
第24節 08月07日(日)18:00 ✕FC東京 0-2 清 水（Ｈ・味スタ）
第25節 08月13日(土)19:00 FC東京✕Ｃ大阪（Ｈ・味スタ）※延期
第27節 08月27日(土)19:00 〇FC東京 6-3 柏 （Ａ・三協Ｆ柏）
第28節 09月03日(土)19:00 △FC東京 2-2 横浜FM（Ｈ・味スタ）
第29節 09月10日(土)19:00 △FC東京 0-0 Ｇ大阪（Ａ・パナスタ）
第26節 09月14日(水)19:00 ✕FC東京 1-2 神 戸（Ａ・ノエスタ）
第30節 09月18日(日)19:00 〇FC東京 2-0 京 都（Ｈ・国 立）
第31節 10月01日(土)15:00 FC東京✕鹿 島（Ａ・カシマ）
第32節 10月08日(土)15:00 FC東京✕湘 南（Ｈ・味スタ）
第25節 10月12日(水)19:00 FC東京✕Ｃ大阪（Ｈ・味スタ）※代替
第33節 10月29日(土)15:00 FC東京✕名古屋（Ａ・豊田ス）
第34節 11月05日(土)14:00 FC東京✕川 崎（Ｈ・味スタ）
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