FC東京が2021シーズンの新体制を発表。
1月25日(月)18時より、FC東京が2021シーズン新体制発表会「" target="_blank" rel="noopener">2021 FC東京新体制発表会 supported by New Balance」をFC東京公式YouTubeチャンネルでライヴ配信。新加入選手・スタッフなどトップチーム編成があらかた発表された。
“あらかた”というのは、去就未定の選手がいるということ。ポーランドへの移籍が噂されている原大智とジョアン・オマリの2名で、原についてはポーランド1部のグールニク・ザブジェから正式オファーを受けており、FC東京もオファーしているが、本人の意向もあり、海外移籍も含めて調整中とのこと。ただ、「ポーランドへの移籍はなかったことになるだろう」という海外メディアの報道もあり、情報が錯綜している感じ。ジョアン・オマリについては、先頃に独メディアで「ACLに戻りたい。日本国内外で(移籍先を)探している」との報道もあったが、「契約まで行けるかは現時点で不確定。残留の可能性はある」とのことで、仮に残留したとしてもすんなりと合流という訳にはいかなそうだ。
さて、新加入となるのは、浦和から青木拓矢、山形から渡邊凌磨、長野から阿部伸行、そして明治大学から蓮川壮大、ユースから大森理生という面々。阿部は2007年~2010年にFC東京に在籍し、その後湘南、北九州、長野を経ての“カムバック”。蓮川はFC東京U-18時代にFC東京U-23でJリーグデビューし、明治大学進学後も2020年にFC東京の特別指定選手として湘南戦でJ1デビューを果たしているユース出身ゆえ、純粋な“初顔”という意味では、青木と渡邊凌磨のみになる。
一方で、木村誠二、平川怜、宮崎幾笑が期限付き移籍、大宮にいる山田将之と水戸にいる鈴木喜丈が期限付き移籍延長、矢島輝一や廣末陸、柳貴博らが完全移籍となった。それほど出場機会や時間が長くない選手たちゆえ、現時点で大きな影響を及ぼしたという訳ではないが、たとえばディフェンス陣、特にCBなどはジョアン・オマリが移籍した場合、森重、渡辺剛に次ぐ位置に岡崎と蓮川、大森の新人になり、出場停止や怪我などになった時にはややバックアップの不安が懸念されるところではある。蓮川、大森が渡辺剛のようにレギュラーに定着するほどの活躍ぶりを見せればその杞憂も一蹴されるが、こればかりは何とも言えない。
大きな話題を集めそうな大型補強というトピックはないかもしれないが、現有戦力がほぼ残留したということでは、戦えるメンバーが揃っているとは思う。課題として橋本拳人の穴も挙げられていたが、ピンポイントに中盤の底を任せられる青木を補強出来たのは、なかなか大きい。対照的に攻撃的な中盤として海外や代表経験もある将来性の高い渡邊凌磨を獲得出来たのもプラスだ。個人的にも明治大学出身が多いFC東京にあって、早稲田出身の渡邊凌磨には大いに期待したい(小川と岡崎も早稲田の通信教育課程の早稲田大学人間科学部eスクール在学経験があるらしいが。いわゆる学部卒だと渡邉千真、徳永悠平まで遡るか)。
ただ、不安点としては怪我人が多いということ。ACLにてカンフーサッカーの餌食になってしまったディエゴ・オリヴェイラをはじめ、永井が手術後全治2ヵ月、品田が手術後全治4ヵ月と出遅れが確定。そうすると前線の枚数がやや少ないのは気がかり。原がポーランド移籍となると、当初からFWとして数えられそうなのは田川くらい。実際にはレアンドロやアダイウトンらがFWのポジションに入るだろうが、得点力アップという課題が必須な以上、もう1枚得点力が期待出来る選手を補強したいところではある。そのあたりは、途中加入も含めて見定めるということになるのだろう。
なお、昨季で現役引退した吉本一謙が、スカウティングマネジメント部のスタッフとして“FC東京”に復帰。将来の“全消し”男の発掘・獲得に挑む。
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【トップチームスタッフ】
監 督 長谷川健太
コーチ 大島 琢
フィジカルコーチ 吉道公一朗
GKコーチ 森下申一
コーチ 佐藤由紀彦
アシスタントコーチ 近藤大輔
アシスタントGKコーチ 山下渉太(← FC東京U-18 GKコーチ)
フィジオセラピスト 中村有希
マッサー 平原陽二
アスレティックトレーナー 馬場浩平
アスレティックトレーナー 松原佑治
チーフマネージャー 伴和暁
マネージャー兼通訳 飯野一徳
ホペイロ 山川幸則
マネージャー兼エキップ 相馬郁哉
マネージャー兼通訳 張 圭一
マネージャー兼通訳 小林俊也(← レノファ山口FC)
※OUT
コーチ 長澤 徹(→ 京都サンガF.C.トップチームコーチングスタッフ)
コーチ 安間貴義(→ FC岐阜監督)
コンディショニングコーチ 上松大輔
マネージャー兼通訳 原レオナルド
【選手】
GK 01 児玉 剛
GK 13 波多野豪
GK 16 阿部伸行(← 長野/完全移籍)
GK 33 林 彰洋
GK 41 野澤大志ブランドン
DF 03 森重真人
DF 04 渡辺 剛
DF 06 小川諒也
DF 22 中村拓海
DF 25 蓮川壮大(← 明治大学)
DF 29 岡崎 慎
DF 34 大森理生(← FC東京U-18)
DF 37 中村帆高
DF 49 バングーナガンデ佳史扶
MF 02 アルトゥール・シルバ
MF 07 三田啓貴
MF 08 高萩洋次郎
MF 10 東 慶悟
MF 14 内田宅哉
MF 15 アダイウトン
MF 18 品田愛斗
MF 20 レアンドロ(← 鹿島/完全移籍)
MF 21 青木拓矢(← 浦和/完全移籍)
MF 23 渡邊凌磨(← 山形/完全移籍)
MF 31 安部柊斗
MF 38 紺野和也
FW 09 ディエゴ・オリヴェイラ
FW 11 永井謙佑
FW 27 田川亨介
※OUT
GK 志村 滉(→ 北九州/完全移籍)
DF 丹羽大輝(→ 未定/契約満了)
DF 木村誠二(→ 京都/育成型期限付き移籍)
MF 平川 怜(→ 松本/育成型期限付き移籍)
MF 宮崎幾笑(→ 岡山/期限付き移籍)
FW 矢島輝一(→ 大宮/完全移籍)
GK 廣末 陸(→ ラインメール青森/完全移籍)
DF 柳 貴博(→ 札幌/完全移籍)
DF 山田将之(→ 大宮/期限付き移籍延長)
MF ジャエル(→ 松本/契約満了)
MF ナ・サンホ(→ FCソウル/完全移籍)
MF 鈴木喜丈(→ 水戸/育成型期限付き移籍延長)
※未確定
DF ジョアン・オマリ
FW 原 大智
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また、FC東京のクラブヴィジョン「FC東京2023 Re-VISION」(先に発表された「FC東京2023VISON」を経営状況の変化により更新したもの)も発表。「LIFE with F.C.TOKYO ~FC東京がある日常を~」をコンセプトに、「国内/アジアでのタイトル獲得」「世界で活躍できる選手を輩出する国内随一の育成型クラブの構築」「満員のスタジアムを取り戻す」「スタジアム外の接点の質・量の増加」「〈TOKYO x FOOTBALL = FC東京〉の確立」などを目指していくとのこと。
さらに、「長期的な視点から真の〈都民のための地域密着型Jリーグクラブ〉づくり」「都民のシンボルとなり、青少年に夢を与える首都東京に相応しいサッカーチームを育成」などの理念を掲げているが、23区内に住んでいる者としては、正直まだ多摩地区のクラブという域を完全に脱し切れていない感もあるので、施設における提言「サッカー専用スタジアム・Jリーグトップレベルの練習環境の計画が具体化」も含めて、“FC東京=首都クラブ”というブランディングを高めていってもらいたい。
そして、FC東京の新たなオフィシャルサプライヤーは、ニューバランス(New Balance)。ユニフォームだけでなくシューズやアパレルにもグッドセンスを期待したいところだ。
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— ニューバランス ジャパン (@newbalance_jp) January 8, 2021