W杯前最後の国内壮行試合“キリンチャレンジカップ2010”を観戦しに、埼玉スタジアム2002まで行ってきた。埼スタに来たのは、もしかしたら2002年のW杯、サウジアラビア対カメルーンの試合を観に来た時以来かもしれない。当時は、エムボマらがいたカメルーンの応援が大勢を占めるなかで、突如“サウジのゴールがみたい~!”と歌い出した後方の席の青年に加勢して、“サウジのゴールがみた~い!(みたい!)みた~い!(みたい!)みた~い!(みたい!)…ララララララララ~ラァ~(ハイ!ハイ!ハイ!)”と合いの手を入れ、盛り上がった。その試合、サウジアラビアは負けたのだが、試合終了直後、サウジアラビア人らしき人に「ニホンジン、アリガトネ」と言われたことは今でも記憶に残っている。(笑)
埼玉スタジアムは見やすい、いいスタジアムだと思う。だが、アクセスはやや難アリだ。仕事を定時で抜け出し、地下鉄南北線から直通乗り入れで埼玉高速鉄道の浦和美園へ向かうも、これがかなり混雑。さらに、駅から徒歩20分以上ということで、100円で北門まで行くシャトルバスへ乗り込むが、これがなかなか進まず。予定では試合開始ギリギリに着席出来る予定だったが、着席したのは試合開始して5分後。そして、振り向いてピッチを見ると、パク・チソンのゴールが決まっていた……。
日本は、見せ場らしい見せ場はほとんどなく、これまでの不調の試合のリプレイを見せられているかのようだった。前線の選手の動きがほとんどない→だから、バックスは出しどころがなく横へパスを出すだけ。くさびとなるようなパスを出しても、その選手が前を向かないで安易に後ろや横へパスをするから、打開が出来ずプレッシャーを受ける→パスを奪われて防戦一方になる。これの繰り返し。
特に今日酷かったのは、中村俊輔と遠藤。スペースがある時、そしてボールを持つ余裕が与えられている時は、彼らの創造性が発揮される舞台になるのかもしれない。だが、国際試合、まして相当な圧力がかかるW杯でそのような余裕はない。反応、ひらめき、パス……いずれのスピードも劣っていて、相手へボールを献上していた。
そして、大久保。彼自身は自分の前のスペースでボールをもらいたかったのかもしれないが、ボールを受ける時に常にボールを呼び込んで待っている状態でボールを受けるために一歩踏み込まないから、寸前のところでパスカットされて、チャンスの芽をつぶしてしまっていた。相手の厳しいプレッシャーもあり、苛立ちを隠せないでいたが、もっとボールをもらえるための動きを考えた方がいい。
簡単なこと。勝つためにはゴールを奪わなければならない。ゴールを奪うためには、ボールをゴールへと近づけることが必要だ。そのためには、ゴールへ向かって、前を向いてどれだけプレイ出来るかが重要なのだ。
だが、日本代表はどうだろう。前を向いてチャレンジせず、自分の視野で確認出来る、バックや横ばかりにパスを出している。これでは、相手に容易に攻撃の芽を潰されてしまう。
以前、日本サッカー協会の犬飼会長が育成年代の選手に対してバックパス禁止の通達を検討したという記事があった。これ自体は一笑に付すようなことかもしれないが、ことに現在の日本代表にとっては、これを導入してもいいのでは? と思えてしまうくらいに重症だ。サイド、サイドと攻めるも分厚いプレッシャーに跳ね返されて袋小路となり、逆襲を受けて劣勢になる……。自ら攻撃の選択肢を狭め、後手となる守備。そんな悪循環が打開出来なければ、W杯での勝利はおろか、予選3試合0-3で終わってしまうという現実も考えなければなくなってくるほどだ。
もう時間はない。やれることは限られている。勝つためにはゴールをしなければならない。ゴールを奪うためには、それ以前にそのゴールを生むシュートを放つためには、どうすればいいのかを徹底的に考え、練習して、本番へ臨むしか、今はない。
◇◇◇
キリンチャレンジカップ2010
2010/05/24 埼玉スタジアム2002
観衆:57,873人
天候:雨一時曇り
日本 0(0-1、0-1)2 韓国
【得点】
(韓):パク・チソン(6分)、パク・チュヨン(90+1分、PK)
≪SAMURAI BLUE(日本代表)メンバー≫
GK 01 楢崎正剛(名古屋)
DF 22 中澤佑二(横浜FM)
DF 15 今野泰幸(FC東京)
DF 05 長友佑都(FC東京)
MF 10 中村俊輔(横浜FM)→ FW 19 森本貴幸(カターニャ)(63分)
MF 07 遠藤保仁(G大阪)→ DF 03 駒野友一(磐田)(79分)
MF 02 阿部勇樹(浦和)
MF 17 長谷部誠(VfLヴォルフスブルク)
MF 18 本田圭佑(CSKAモスクワ)→ MF 14 中村 憲剛(川崎)(72分)
FW 16 大久保嘉人(神戸)→ FW 12 矢野貴章(新潟)(87分)
FW 09 岡崎慎司(清水)
GK 23 川口能活(磐田)
GK 21 川島永嗣(川崎)
DF 13 岩政大樹(鹿島)
DF 25 酒井高徳(新潟)
MF 24 香川真司(C大阪)
MF 27 山村和也(流通経済大)
FW 26 永井謙佑(福岡大)
<監督>
岡田武史
◇◇◇
埼スタ到着、と思ったら、パク・チソンのゴールで0-1。
前半1-0でリードしながら後半3失点し逆転された味スタでの京都戦での、パク・チソンの逆転弾を思い出すぜ。(苦笑)
攻める赤い悪魔。
ハーフタイムに選手達を鼓舞する日本ゴール裏。
日本の旗が揺れる。
ワクワクさせるプレイを見せてくれ!と懇願するゴール裏サポーター。
韓国応援席。
“テーハミングク”の大合唱で韓国選手を後押し。
試合終了。
いいところなく、韓国が0-2で勝利。
後半ロスタイムで韓国にPKを与えた瞬間、席を立ち上がる人たち多数。
なんだか旗もうな垂れているかのように、元気がなく映る。
◇◇◇
よく考えてみると、この土日月の3日間でFC東京×新潟、千葉×東京V、ジェフリザーブズ×松本山雅、そして、日本×韓国と、日本代表戦からJFLまでを観るって、どんだけサッカー好きなんだよ、と。お前のネームは“野球狂。”のクセにサッカーばかり見ているじゃないかよ、と。(苦笑)
いや、野球バカではあるんだよ、と。ただ、知らないことでかえってシンプルに語れるサッカーと違い、野球はなまじっか知っているだけに、言い出す(書き出す)と止まらなくなるから、記事にしてないだけです。はい。(汗;)
FC東京勢、長友は良く頑張った。相変わらずの運動量だったが……。今野もまぁまぁ。ただ、スピードに翻弄されて危なかった場面もあったけれど。
今日の収穫は、FC東京勢の選手が無事だったことと、入場時に配られていた“私達に力をください!!”という岡田監督の言葉が入った青のミニタオルをゲットしたこと、かな。(苦笑)
ちなみに、インナーとしてですが、日本代表“小野 ♯8”Tシャツを着て、“長友 ♯5”タオルマフラーを持参しての応援でした。
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