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『人形遣い (事件分析官アーベル&クリスト) 』 ライナー・レフラー(著), 酒寄進一(翻訳)

2021年09月09日 21時47分00秒 | ■読書
ドイツの作家「ライナー・レフラー」の長篇ミステリ作品『人形遣い (事件分析官アーベル&クリスト)(原題:Blutsommer)』を読みました。


「フォルカー・クッチャー」の作品に続き、ドイツミステリです。

-----story-------------
有能だが変わり者の事件分析官「アーベル」と彼の助手となった、有能な女性刑事「ハンナ」は、解体され、内臓を抜かれた死体が次々と見つかるという猟奇的な連続殺人事件の真相に挑む。
自ら「人形遣い」と名乗る犯人の正体とは?
死体と2人だけになって、その声を聞くという変わり者の分析官「アーベル」と、彼に反発しながらも、貪欲に学び取りたいという姿勢を見せる「ハンナ」の2人が、探り出す真相の悲しくも恐ろしい真相とは?
訳者あとがき=「酒寄進一」
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有能だが変わり者の事件分析官「マルティン・アーベル」と、彼の助手となった女性事件分析官「ハンナ・クリスト」を主人公としたシリーズの第1作… 「ライナー・レフラー」のデビュー作です。


ケルンで起きた連続猟奇殺人事件の被害者はいずれも腕や脚などの体の一部や内臓が失われていたため〈解体屋〉事件と名づけられた… 捜査本部に呼ばれたのは、伝説的事件分析官「マルティン・アーベル」と若き女性分析官「ハンナ・クリスト」のふたり、、、

「アーベル」は変わり者だが、きわめて有能、その分析手法は独特だった… まず遺体とふたりきりになり、遺体の声を聞くことから始めるのだ。

「クリスト」は戸惑い反発しながらも貪欲にすべてを学び取ろうとする… それぞれ心に傷を負った二人に相対する「人形遣い」と名乗る連続殺人犯とは何者か!?


殺害方法や殺害した死体の処理方法が惨酷で凄惨… 嫌悪感が強い部分は想像力を封印して読み進めました、、、

それを除けば、警察小説… プロファイラー(犯罪心理分析官)物としては愉しめる作品でしたね(ドイツでは事件分析官という役割で、プロファイリングだけでなく、事件捜査にも関わるようですが…)。

巧くミスリードさせられる展開も良かったですね… 面白かったですね、、、

  解体屋 = 人形遣い = 虐待されていた少年 = 解剖医

と思い込んじゃいました… まさか「マース主席警部」が、捜査上の大きな過ちをひとつではなく、ふたつ犯していたとはね。

原作は続篇も刊行されているようですが邦訳されていないようなので残念… いつか邦訳してほしいですね。



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