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投錨備忘録 - 暇つぶしに借りた本のメモを残すブログ

まあだだよ(馬肉鍋) - 映画に出てくる食事の場面(35)

 

まあだだよ デジタル・リマスター版 [DVD]

黒澤明,内田百間

角川映画

とても良い映画。何度観ても見飽きない。

1993年の邦画。監督は黒澤明。原作は内田百閒の随筆。出演は松村達雄、香川京子、井川比佐志、所ジョージ、寺尾聰、他。舞台は東京。時代は昭和20年前後。法政大学のドイツ語教師だった内田と教え子たちとの交流を描いた作品。

内田百閒(松村達雄)は随筆家として専念するために教壇を去る。静かな環境で作家に専念するはずだったが時代は戦火が東京に及ぶ時代。家を空襲で失い知り合いの男爵の庭番の小屋を借り終戦を迎える。内田を慕う教え子たちは内田の誕生日を祝う会を催す。その会の名前は「摩阿陀会」。まあだだかい。教え子たちが内田に死ぬのは「まあだだかい」と大声で尋ねると内田は「まあだだよ」と大声で返すという祝いの集まり。ビアホールを借りって大騒ぎ。誰かが通報したのかMPがジープで乗り付けるがMPはただの飲み会じゃないかと笑って去る。

 

選んだ食事の場面は内田の還暦祝いの場面。大学教師の職を辞した内田は自分の誕生日に教え子たちを呼び祝いの会を催す。七輪を並べ、鍋を用意した。肉は鹿肉と馬肉。後に続く「摩阿陀会」の元。

還暦祝いをしたこの借家を焼け出され小屋住まいをしていた百閒は、教え子たちの尽力で後に家を持つ。内田百閒、こんなに教え子たちから慕われるとはどんな人物だったのか。著作を読んでみようと思う。内田は私の故郷の岡山にあった岡山一中の卒業生。百閒の名はそこを流れる百間川からとったと聞く。高校の頃からそのことは知っていたのだが内田百閒の著作は読んだことがないのだ。本棚には何冊かあるのに。

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