東京でカラヴァッジョ 日記

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「Portraits – Obayashi Collection」(三井住友銀行東館1Fアース・ガーデン)

2023年09月17日 | 展覧会(現代美術)
SMBC ART HQ Part2 
「Portraits – Obayashi Collection」
多様化する人間像とアート 近代から現代まで
2023年8月25日〜10月20日
三井住友銀行東館1Fアース・ガーデン(丸の内)
 
 
 三井住友フィナンシャルグループが実施するアート事業「SMBC ART HQ」の第2弾であるらしい。
 
 テーマは、「Portraits」。
 株式会社大林組会長の大林剛郎による大林コレクションから33点、三井住友銀行コレクションから3点、計36点の「人物画やそれに近い手法で制作された現代美術」が展示される。
 
 入場無料。撮影可。
 
 
 現代美術の展覧会だと思ったら、
 
ルノワール《婦人像》
制作年不詳、SMBCコレクション
 
藤田嗣治《Y婦人の肖像》
1935年、SMBCコレクション
 
 さらに、橋本雅邦(1835-1908)の水墨画や17〜18世紀に活動したフランスの画家ジャック・クルティヨー(生年不詳-1713)によるスペイン王妃の肖像画も展示されているのは面白い。
 
 
 その4点以外は、国内外の作家による現代美術となる。
 現代美術に感度ないながら、印象に残る作品3選。
 
 
杉本博司
《ダイアナ、プリンセス・オブ・ウェールズ》
1999年、大林コレクション
 ダイアナ妃本人を撮影したポートレートかと思っていたら、その正体は、ダイアナ妃の蝋人形。 
 言われたら確かに、蝋人形らしい不気味さがある。
 
 
村上隆
《デビルKO2ちゃん》
2004年、大林コレクション
 当時22歳のタレント・佐藤江梨子さんが美少女フィギュアに扮する。悪魔バージョン以外にも、ウェイトレス、ナース、女学生などがあるらしい。
 これがアートだから、現代アートは難しい。
 
 
 そして、本展一番のお気に入りは、
 
ハンス=ペーター・フェルドマン(1941-2023)
《100年》
大林コレクション
 
 
 0歳から100歳までの101人の写真で構成される。
 
 
 この部分画像は、最上段が0〜4歳、次の段が21〜24歳、以下、41〜44歳、61〜64歳、81〜84歳。
 同一人物ではないけれども、20年単位での時間の推移を感じる。
 
 この部分画像は、6〜10歳、26〜30歳、46〜50歳、66〜70歳、86〜90歳。
 
 
 不可逆的な月日の流れ。
 自分の位置を確認し、それまでのこと、この先のことを思う。
 
 
 ここに辿り着くとは、たいしたものだ。
 
 
 ドイツの作家。今年亡くなられたようだ。享年82歳。


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