神仏・異類・人 ―奈良絵本・絵巻にみる怪異―
2015年11月21日~2016年2月7日
國學院大學博物館
國學院大學博物館を初訪問。
JR渋谷駅から、HP掲載のアクセスマップに従い徒歩約13分。この辺りに来るのは初めて。ちらりと見える氷川神社の紅葉が綺麗。マップを見ると山種美術館も近い。
國學院大學博物館は、学術メディアセンター地下1階にある。道路に面した建物のあちらこちらに案内があるので場所はすぐ分かる。
18時まで開館、入場無料は、有難い。
常設展示や特集展示もあるなか、お目当ての企画展は、入口のすぐ右手。限られたスペースに、20点ほどの絵巻や絵本が少しずつオープンされている。全て國學院大學図書館蔵。
前期:11月21日~12月23日
後期:1月8日~2月7日
章立て
1 王朝の絵巻
2 異類の顕現
3 神仏の哀歓
4 異類の活躍
印象に残ったもの。
《賢学草子》元禄頃(1688-1704)
女性を裏切った僧・賢学が、蛇に変化した女性に日高川へ引きずり込まれる物語。
公開場面。
舟で日高川を渡り逃げようとする僧(舟には僧と船頭)。追って女性が川に飛び込み、泳ぐ。変身を開始(今回公開場面では第1次変身まで。おそらく数次の変身を経て蛇になる)。
《熊野の本地》江戸前期17C
苦難を味わった天竺の五衰殿の女御らが、日本の熊野に飛来して神になる物語。
公開場面。
五衰殿の女御は、無実の罪で殺されて首がなくなりながらも、その子に乳を与える。
首のない女性に抱きかかえられる子供。絵が小さいし、描き方も大人しいので、グロテスク感は余りない。周りに動物たちが見守っている。
もう少し、絵巻の公開場面が多ければなあ。贅沢は言えないけど。