東京でカラヴァッジョ 日記

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2020年開催中止の展覧会、私的残念度トップ10

2020年12月30日 | 展覧会(日記)
2020年展覧会の振り返り。
 
2020年(2021年1月を含む)に開幕予定も、「開催中止」あるいは「延期、延期後の新会期未定」の展覧会。
 
私的残念度トップ10。
 
 
1位
アンディ・ウォーホル・キョウト
2020年9月19日〜21年1月3日
→延期調整中
京都市京セラ美術館
 
   当初予定より約2ヶ月遅れの2020年5月にリニューアルオープンした京都市京セラ美術館(旧:京都市美術館)限りで開催予定であった約200点からなるウォーホル展。「延期調整中」とのことだが、中止とならないことを祈る。
 
「ANDY WARHOL KYOTO / アンディ・ウォーホル・キョウト」 の開催につきまして
   京都市京セラ美術館新館 「東山キューブ」にて本年9月19日(土)~2021年1月3日(日)の会期で開催を予定しておりました「ANDY WARHOL KYOTO / アンディ・ウォーホル・キョウト」は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催の延期を調整させていただいております。具体的な会期など含め今後の方針につきましては、決定次第、公式HPにて発表いたします。
 
 
2位
スポーツ  in  アート
ギリシャ彫刻X印象派の時代
2020年7月11日〜10月18日
→開催中止
国立西洋美術館
 
   展覧会の詳細は承知していないが、ギリシャ彫刻《ドリュフォロス(槍をかつぐ人)》(ナポリ考古学博物館蔵)を楽しみにしていたところ。
   東京オリンピックは1年延期とされたが、本展は国立西洋美術館の防水工事による長期休館があって延期するわけにもいかない。
 
展覧会の取り止めについて
   国立西洋美術館、日本経済新聞社、NHK、NHKプロモーションは、新型コロナウイルスによる国内外の影響により、7月11日から10月18日まで国立西洋美術館で予定していた「スポーツ in アート展」の開催を取り止めることといたします。
 
 
3位
ゴッホと静物画  -伝統から革新へ
2020年10月6日〜12月27日
→開催中止
SOMPO美術館
 
   当初予定より約1ヶ月半遅れの2020年7月に移転オープンしたSOMPO美術館(旧:損保ジャパン日本興亜美術館)での、同館では17年ぶりとなるゴッホ展だったのだが。
 
「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」開催中止のお知らせ
   SOMPO美術館は、2020年10月6日から12月27日まで開催を予定しておりました「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」につきまして、開幕を目指し調整を続けておりましたが、国内外の新型コロナウイルスの影響のため、一部作品の輸送の目途が立たないことから、本年の開催は困難と判断し、展覧会の中止を決定いたしました。  
 
 
4位
世界遺産ローマ展(仮称)
2021年1月27日~4月4日
→開催中止
東京都美術館
 
   会期は2021年だが、あまりにも残念なので挙げておく。ただし、内容は全く承知していない。
 
特別展「世界遺産ローマ展(仮称)」開催中止のお知らせ
   特別展「世界遺産ローマ展(仮称)」(会期:2021年1月27日(水)~4月4日(日))は、日本イタリア両国の新型コロナウイルス感染症拡大の影響のため、開催を中止いたしました。
 
 
5位
ジパング  - 世界と出会った日本の美
2021年1月13日〜3月7日
→開催中止
東京国立博物館
 
   これも2021年。「キリスト教が伝来した16世紀から、鎖国体制の確立を経て、幕末までの約3世紀にわたる日本美術と対外交流の歴史を、絵画、工芸、古地図など多彩な作品でたどる」展覧会。
   代わりに?平成館企画展示室にて東博所蔵品による小企画「世界と出会った江戸美術」が1/11まで開催中。
 
特別展「ジパング  世界と出会った日本の美」開催取り止めについて
   本展は、新型コロナウイルス感染症の影響により、海外作品の輸送・展示が困難となったため、展覧会を取りやめることを決定しました。
   本展の延期はございません。
 
 
6位
法隆寺金堂壁画と百済観音
2020年3月13日〜5月10日
→臨時休館により開幕を断念し中止
東京国立博物館
 
   会場設定完了も、結局中止。折角の「国宝・百済観音、23年ぶりのお出まし」だったのに。NHK日曜美術館にて会場風景が伺えたことが、せめてもの救い。図録は発売されている。
 
【中止のお知らせ】 
   東京国立博物館は、新型コロナウイルス感染防止のため2月27日(木)から臨時休館としていますが、このたび政府からの緊急事態宣言が出されたため、当面は臨時休館を継続いたします。これにともない、5月10日(日)までの会期を予定しておりました特別展「法隆寺金堂壁画と百済観音」は大変残念ながら開幕を断念し、中止することといたします。
 
 
7位
ジャポニスムー世界を魅了した浮世絵
2020年7月11日〜9月6日
→開催延期
千葉市美術館
 
   千葉市美術館の拡張リニューアルオープンは予定どおり実施されたものの、その記念展は変更を余儀なくされた。
 
千葉市美術館 企画展「ジャポニスムー世界を魅了した浮世絵」開催延期のお知らせ
   国内外での新型コロナウイルス感染拡大に伴い、当初7月11日に開幕を予定しておりました企画展「ジャポニスムー世界を魅了した浮世絵」は開催を延期することとなりました。展覧会の詳細につきましては、当ウェブサイトにて改めてお知らせいたします。
 
 
8位
開館60周年記念特別展
国宝  源氏物語絵巻
2020年11月3日〜11月29日
→開催中止
五島美術館
 
   10年に1度、現存全19図(徳川美術館所蔵の15図、五島美術館所蔵の4図)が東京で一挙公開される展覧会も、開催中止。
 
 
9位
令和2年 新指定国宝・重要文化財
2020年4月21日〜5月10日
→開催中止
東京国立博物館
 
   毎年GW期恒例の企画展も中止。図録は発売されている。
 
「特集『令和2年 新指定国宝・重要文化財』展」の開催中止について
   東京国立博物館本館(東京都台東区上野公園13-9)において,令和2年4月21日(火)から令和2年5月10日(日)まで開催を予定しておりました「特集『令和2年 新指定国宝・重要文化財』展」については,新型コロナウイルス感染防止のため,開催を中止することといたしました。
 
 
10位
ボストン美術館展  - 芸術X力
2020年4月16日〜7月5日
→開催中止
東京都美術館
 
   日本美術がメインだが、西洋美術の優品にも期待していた展覧会。
 
特別展「ボストン美術館展 芸術×力」開催中止のお知らせ
   「ボストン美術館展 芸術×力」(~7月5日)は、5月中旬の開幕を目指し、調整を続けておりましたが、日米両国の新型コロナウイルス感染拡大の影響のため、現段階で作品輸送の目途が立たないことから、開催は困難と判断し、展覧会の中止を決定いたしました。 
 
 
 
   以下の展覧会は、延期後の会期が2021年に新設定されたもの私的興味度5選。
   予定どおり無事に開催されますように。
 
 
カラヴァッジョ《キリストの埋葬》展
2020年10月21日〜11月30日
→2021年3月24日〜5月10日
国立新美術館
 
   カラヴァッジョの名品、ヴァチカン美術館所蔵の《キリストの埋葬》。1989年以来32年ぶり2回目の来日!!
 
 
クロード・モネ - 風景への問いかけ
オルセー美術館・オランジュリー美術館特別企画
2020年7月11日〜10月25日
→2021年5月29日〜9月10日
アーティゾン美術館
 
   オルセー美術館とオランジュリー美術館が所蔵するモネ作品なら楽しめること確実。
 
 
フランシス・ベーコン・ドローイング展: バリー・ジュール・コレクション
2020年10月3日~11月23日
→2021年4月~6月
渋谷区立松濤美術館
 
   先に神奈川県立近代美術館葉山館にて開催(会期:1/9〜4/11)。
 
 
国宝 聖林寺十一面観音
三輪山信仰のみほとけ
2020年6月16日~8月31日
→2021年6月22日~9月12日
東京国立博物館
   
   本展は、奈良県桜井市の聖林寺の新収蔵庫建立のために計画されたが、このご時世により本企画が延期され、それに伴い新収蔵庫建立計画自体も延期となっている状況。
   なお、聖林寺では、2021年5月9日まで拝観可能とのこと。
 
 
動物の絵  日本とヨーロッパ
ふしぎ・かわいい・へそまがり
2020年9月19日〜11月23日
→2021年9月18日〜11月28日
府中市美術館
 
   美術館HPには未掲載であるが、「日経おとなのOFF」によると上記会期とのこと。
 
 
 
   上記以外にも、開催中止・延期となった展覧会、巡回途上で会期短縮や中止となった展覧会、開催には漕ぎ着けたが出品予定作品が来日できなくなって趣旨・構成などの大幅変更を余儀なくされた展覧会が多数あろう。また、準備に着手・進行しながらも密かに消滅した展覧会も少なくないだろう。主催者ほか関係者の無念と損失は膨大。
 
 
   一日も早く感染症が収束し、気兼ねなく展覧会を鑑賞できる(=日常生活が過ごせる)ような状況が来て欲しいもの。
   しかし現状は、感染拡大の傾向が収まらないことに加え、複数の変異種も登場。
   東博では年明け2週の夜間開館の中止、東京都現代美術館ではコレクション展の年明け12日まで休室(企画展は開催)など、影響が出始めている。
   残念ながら、なにかと萎縮して過ごす日々がまだまだ続きそうである。


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