東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

【画像】中国近代絵画の巨匠 斉白石(東京国立博物館東洋館)

2018年11月21日 | 展覧会(東洋・アジア美術)
日中平和友好条約締結40周年記念特別企画
 「中国近代絵画の巨匠 斉白石」
2018年10月30日~12月25日
東京国立博物館東洋館4階第8室
 
 
「中国で最も愛されている画家が北京からやってきた!」
 
前後期でほぼ全点入替え。
前期:〜11/25
後期:11/27〜
 
 
写真撮影可能。
で、前期展示から10選。
 
 
《荷花図》
画面下には余白を大きくあけて、すくっと伸びる蓮の茎の線を印象的に配します。対照的に、画面上には視界をさえぎるように暗い色合いの葉を描きます。葉の向こうにわずかに見える薄桃色の花が可憐な輝きを放っています。
 
 
 
《蓮池図》
ひどく暑い日に、さっと雨が降って涼を得たので、心地よい気持ちでこれを描いたといいます。蓮の茎や蘆の葉のなめらかな曲線が、優雅な気分を伝える作品です。
 
 
 
《秋荷図》
秋が来て、葉がすっかり茶色に変わった蓮を画面いっぱいに描きます。あちこちに伸びていく茎、様々な形に広がる葉、そしてそれぞれ角度が異なる蓮房が、にぎやかな画面の調子を作っています。
 
 
 
《雛鶏出籠図》部分
竹籠からヒヨコが数匹逃げ出しています。小さな墨のにじみを重ねて、生き物をかたどっていく手法は、白石が私淑した八大山人から学んだものでしょうか。ふわふわとした愛らしい姿が印象的です。
 
 
 
《工虫画冊(第一図:白花と鳳蛾)》部分
絵具のにじみを活かして、墨色豊かに仕上げた植物と、繊細に描き込んだ昆虫を組み合わせた画冊。(中略)87歳頃の作。
 
 
 
《烏子藤瓢虫図》
棘のある烏子藤という植物を、墨のにじみを活かして描きます。うるおいのある墨色で烏子藤を描いて、画面全体を覆いつつ、上の隅に小さく赤いテントウムシを点して、対照の妙を演出しています。
 
 
 
《蝦図》部分
腰を自在に湾曲させる蝦は、物事が順調に進むことの寓意であり、指物職人出身の斉白石にとってはなじみ深い吉祥文様でした。一方で絶えず動き続ける蝦の生命力を見事にとらえたこの作品は、農村出身で、身近に、生きた蝦と接してきた白石の実感に満ちています。
 
 
 
《草蟹図》
輪郭線を用いず、水墨のにじみを活かして蟹を描く手法は、明代の徐渭など、文人画家のそれを継承するものです。この作品では、墨に加えて青色を使っており、白石はこれは自分の発案だと誇らしげに語っています。
 
 
 
《執扇仕女図》
扇を手にとり、身をよじった女性の姿を描いています。こうしたあでやかな女性像は白石には珍しいのですが、自題によれば、弟子の王夢白の図を模写したものです。そのまま写すのではなく、若干改変を加えたと述べています。
 
 
 
《小猴捧桃図(画稿)》
孫悟空が不老長寿を誇る西王母の桃を盗んだときの情景を描いたものです。桃とそれを持つ手が描き換えられており、手を伸ばしたほうは不要だと記しています。この画稿をもとにしたと思われる、白猿が桃を持つ「偸桃図」(京都国立博物館蔵〈須磨コレクション〉)があります。
 
 
 
・日中平和友好条約締結40周年にを記念し、中国・北京画院所蔵の斉白石(せいはくせき)の名品を一堂に展示します。
・斉白石(1864~1957)は、「人民芸術家」の称号を与えられた、現代中国で最も有名かつ人気のある画家です。明るく華やかな彩色と、簡潔で力強い筆線、自由自在な水墨技法を特徴とし、様々な主題を幅広く手がけました。
・湖南省湘潭の農家に生まれ、はじめは大工・指物師として生計を立て、のちに画譜や古画を熱心に学び、写生に励み、やがて北京に活動場所を定めて、画家として大成しました。
 
なのだそうです。
 
本展は、京都国立博物館に巡回する。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。