19時過ぎ、絵金蔵を退館し、本町・横町商店街の軒先に展示される芝居絵屏風巡りを開始する。
この時点で、空はまだ明るい。
暑いけれども、雨・風の懸念なく、絶好の絵金日和。
「土佐赤岡絵金祭り」は、1977年(昭和52年)に始まった赤岡町の商店街の夏祭りで、今年(2024年)で48回目。
毎年7月の第3土曜・日曜に開催される。
祭りでは、赤岡町に残る絵金筆の芝居絵屏風全23点が本町商店街・横町商店街の軒先に露出展示される。
不慮の事故により修復した5点は、複製の展示となる。
屏風の中央前には、一灯の蝋燭が置かれ、その灯りが画面を照らす。
展示時間は19〜21時で、開始時点ではまだ明るいが、やがて暗くなり、夜暗い中で蝋燭に照らされた画面を鑑賞することとなる。
ボランティアの方々による解説つきの屏風もある。
絵金筆の芝居絵屏風が赤岡町の商店街の軒先に展示される祭りとしてはもう一つ、「須留田八幡宮神祭」がある。
同祭りでは、芝居絵屏風23点のうち、本町筋の氏子衆により須留田八幡宮に奉納された18点が展示される。
「動」の「土佐赤岡絵金祭り」、「静」の「須留田八幡宮神祭」とされるように、両祭りは同じ展示方式であるが、「須留田八幡宮神祭」では屋台やイベント、作品解説などはなく、ただ静かに展示されているというものであるらしい。
毎年7月14・15日の開催。
今年(2024年)は、7月14・15日が「須留田八幡宮神祭」、7月20・21日が「土佐赤岡絵金祭り」であった。
前年(2023年)は、7月15日が第三土曜であったので、7月14・15日が「須留田八幡宮神祭」、7月15・16日が「土佐赤岡絵金祭り」、7月15日の展示方式は「土佐赤岡絵金祭り」方式、であったようだ。
以下、画像を掲示する。私が巡った順番である。
本町2区(7点)
10《木下蔭狭間合戦 石川五右衛門》
07《伊達競阿国戯場 累》
13《伽羅先代萩 御殿》
隣には、「やつゆ工房」という絵金グッズの販売所がある。
11《蝶花形名歌島台 小坂部館》複製
08《花衣いろは縁起 鷲の段》
09《菅原伝授手習鑑 寺子屋》
12《東山桜荘子 佐倉宗吾子別れ》
見落としてしまったようだ。
本町1区(6点)
06《蘆屋道満大内鑑 葛の葉子別れ》複製
03《浮世柄比翼稲妻 鈴ヶ森》
01《鎌倉三代記 三浦別れ》複製
「赤れんが商家」
05《源平布引滝 松波検校琵琶の段》
04《勢州阿漕浦 平次住家》複製
02《花上野誉石碑 志度寺》
本町4区(4点)&門脇家(1点)
14《義経千本桜 鮨屋》
18《伊賀越道中双六 岡崎》
17《東山桜荘子 佐倉宗吾子別れ(小龍)》
16《蝶花形名歌島台 小坂部館》
15《八百屋お七歌祭文 吉祥寺》複製
横町2区(5点)
21《競伊勢物語 春日野小芳住家》
22《忠臣二度目清書 寺岡切腹》
20《菅原伝授手習鑑 寺子屋(よだれくり)》
19《播州皿屋敷 鉄山下屋敷》
23《楠昔噺 徳太夫住家》
駆け足巡りとなるが、充分に雰囲気を味わって楽しい時間を過ごす。
また行きたいもの。次はまるまる2時間×2日間の鑑賞ができるといいなあ。