マグリット展
2015年3月25日~6月29日
国立新美術館
【出品作品数】
131点
(東京会場は128点、うち2点は5/13から展示)
資料数:55点
【章立て】
第1章:初期作品(1920-1926)
4点
第2章:シュルレアリスム(1926-1930)
32点
第3章:最初の達成(1930-1939)
20点
第4章:戦時と戦後(1939-1950)
26点
第5章:回帰(1950-1967)
49点
【所蔵者(東京会場)】
1)日本の美術館 18点
姫路市 4点
宇都宮、宮崎県立(5/13~)、横浜、ポーラ、東京富士 2点
新潟市、広島県立、メナード、大阪市 1点
2)ベルギーの美術館 18点
ベルギー王立美 8点
シャルルロワ美 4点
イクセル美 2点 他
3)アメリカの美術館 17点
メニル・コレクション 5点
MOMA 3点
シカゴ美 2点
ワシントンNG 2点
ニューオーリンズ美 2点 他
4)その他外国の美術館 10点
オーストラリア 3点
イギリス(テート) 2点
フランス(ポンピドゥ他) 2点
スペイン(ティッセン・ボルネミッサ)1点
カナダ 1点
スコットランド 1点
5)個人蔵 58点
コレクション 7点
本展は「2009年にオープンしたマグリット美術館(ブリュッセル)およびマグリット財団の全面的な協力」とあるので、ベルギーの美術館が所蔵する作品が中心だろうと想像していたが、違った。
個人蔵も多いし、各国のブランド美術館からも少しずつ集めている。
ベルギーの美術館は意外にも多くないが、新印象派展でのマクシミリアン・リュス作品が印象的だったシャルルロワ美術館は、本展にも貢献している。
マグリットの作品といえば、美術鑑賞に興味を持ち始めたころに見た、ボイマンス美術館所蔵の≪赤いモデルIII≫(1937年)。
一目見て、衝撃を受けた。こんな絵があるのか。
その後、2011年の国立新美術館「シュルレアリスム展」では、ポンピドゥセンター所蔵作品(1935年)を見ることができた。
本展では、BNPパリバ・フォルティス銀行蔵の1953年作(No.95)が出ている。38×46cmの小型版。
当時の衝撃はさすがにもうないが、やはりいいなと思いつつ見る。後で、昨年のBunkamura「だまし絵II」にも出品されていたことを知る。全く覚えていない。
その他、≪恋人たち≫、≪人間の条件≫、≪野の鍵≫、≪自然の脅威≫、≪説明≫などを見て、感心するものの、“マグリット・ワールド”は、私の分野ではないらしいことを再確認した感じ。
作品横のキャプションは、全てマグリットの言葉からである。通常の解説より、人の流れが止まる印象。
ミュージアム・ショップに置かれていた洋書『Magritte:The Mystery of the Ordinary,1926-1938』は、高価だが、本展の第2~3章にあたる時代に絞った内容のようで、面白そう。