ちょっと、いい話をみつけたので シェアしますね
カズさんが大学を卒業して入社したのは運送会社でした。
毎日が忙しく、残業が続きました。 さらに、お客様のクレーム処理にも追われました。
お客様に怒鳴られ、肉体的にも精勤的にもボロボロの状態。
いつしか、ただ惰性で重たい腰を上げて出社する日々を 過ごすようになっていました・・・
そんなある日のことです。
上司からお客様の荷物を手渡されました。 箱の中身が粉々に壊れていました。会社の責任です。
「お客様に謝罪に行ってこい」と言うのです。
「なんで僕が?」と思ったそうです。
自分が壊したわけでもないのに・・・。
しかし、それが仕事でした。
「お客様のAさんは、ここら辺では有名な美人だから、少しはましだろ」
と言われ、少しだけ憂鬱な気分が和らぎました。
大切な得意先です。緊張しつつも会社のドアを叩きました。
「すみません、Aさんはいらっしゃいますか?」と尋ねると、
「私ですが・・・」という返事。
それはかなり年配で、 強面(こわもて)の男性でした。
(やられた!)
上司に引っ掛けられたのだとわかりました。
「冗談にも程がある!」と心の中で上司を恨みました。
心の準備がまったくできていなかったからです。
そのAさんは壊れた荷物を見て、一喝!
「いい加減にしろ!」周りが静まり返りました。
同じような事故が続いていたらしく、逆鱗に触れたのです。
「お前の会社は何を考えているんだ!」 「大切な荷物を何の権利があって壊すんだ!」と。
静かな部屋に罵声が飛び交いました。
ただただ、直立不動で頭を下げるしかありませんでした。
怒鳴られ続け30分が経ちました。
(会社に帰ったら、あの上司に文句を言ってやる)と、 心の中で叫びながら必死に耐えました。
Aさんの怒りもようやく収まり、最後に深々とお辞儀をした時でした。 Aさんに肩を強く叩かれました。
「俺はお前の会社のファンだから・・・」
それは、「だから、強く言ったんだよ」というように感じ取れました。
思ってもみない言葉でした。
もちろん、カズさん本人が 荷物を壊したのではないことを、Aさんは知っています。
しかし、Aさんはカズさんの会社に良くなってもらいたいと思い、 「会社の代表」として叱ってくれたのでした。
カズさんは思いました・・・ 「叱る」と「怒る」は違うと聞いたことがある。
それが、このことだったのか・・・「叱る」には愛情がこもっているんだと。
その後、Aさんとは10年の長いお付き合いをさせていただくことになったそうです。
ときには怒られ、ときには褒められ。
そして今、カズさんは、ひとつの店を任せてもらえる立場になりました。
自分も会社も、「よく成長したなあ」としみじみ思うそうです。
あの時のAさんの言葉を、心に秘めて。
人が人を育てる。人が会社を成長させる。
そんなことを不器用なAさんが教えてくれたのだと思っているそうです。
今では、部下を持つ立場になったカズさんは、上司として言うそうです。
「何を考えているんだ!」
もちろん、愛情をこめて
カズさんが大学を卒業して入社したのは運送会社でした。
毎日が忙しく、残業が続きました。 さらに、お客様のクレーム処理にも追われました。
お客様に怒鳴られ、肉体的にも精勤的にもボロボロの状態。
いつしか、ただ惰性で重たい腰を上げて出社する日々を 過ごすようになっていました・・・
そんなある日のことです。
上司からお客様の荷物を手渡されました。 箱の中身が粉々に壊れていました。会社の責任です。
「お客様に謝罪に行ってこい」と言うのです。
「なんで僕が?」と思ったそうです。
自分が壊したわけでもないのに・・・。
しかし、それが仕事でした。
「お客様のAさんは、ここら辺では有名な美人だから、少しはましだろ」
と言われ、少しだけ憂鬱な気分が和らぎました。
大切な得意先です。緊張しつつも会社のドアを叩きました。
「すみません、Aさんはいらっしゃいますか?」と尋ねると、
「私ですが・・・」という返事。
それはかなり年配で、 強面(こわもて)の男性でした。
(やられた!)
上司に引っ掛けられたのだとわかりました。
「冗談にも程がある!」と心の中で上司を恨みました。
心の準備がまったくできていなかったからです。
そのAさんは壊れた荷物を見て、一喝!
「いい加減にしろ!」周りが静まり返りました。
同じような事故が続いていたらしく、逆鱗に触れたのです。
「お前の会社は何を考えているんだ!」 「大切な荷物を何の権利があって壊すんだ!」と。
静かな部屋に罵声が飛び交いました。
ただただ、直立不動で頭を下げるしかありませんでした。
怒鳴られ続け30分が経ちました。
(会社に帰ったら、あの上司に文句を言ってやる)と、 心の中で叫びながら必死に耐えました。
Aさんの怒りもようやく収まり、最後に深々とお辞儀をした時でした。 Aさんに肩を強く叩かれました。
「俺はお前の会社のファンだから・・・」
それは、「だから、強く言ったんだよ」というように感じ取れました。
思ってもみない言葉でした。
もちろん、カズさん本人が 荷物を壊したのではないことを、Aさんは知っています。
しかし、Aさんはカズさんの会社に良くなってもらいたいと思い、 「会社の代表」として叱ってくれたのでした。
カズさんは思いました・・・ 「叱る」と「怒る」は違うと聞いたことがある。
それが、このことだったのか・・・「叱る」には愛情がこもっているんだと。
その後、Aさんとは10年の長いお付き合いをさせていただくことになったそうです。
ときには怒られ、ときには褒められ。
そして今、カズさんは、ひとつの店を任せてもらえる立場になりました。
自分も会社も、「よく成長したなあ」としみじみ思うそうです。
あの時のAさんの言葉を、心に秘めて。
人が人を育てる。人が会社を成長させる。
そんなことを不器用なAさんが教えてくれたのだと思っているそうです。
今では、部下を持つ立場になったカズさんは、上司として言うそうです。
「何を考えているんだ!」
もちろん、愛情をこめて