ちょっと素敵な話を見つけたのでシェアしますね
3.11大震災の直後に、ミスタードーナツの本部に届いた メールを紹介させていただきます。
宮城県・古川駅前ショップでの出来事です。
このたび、3月11日の東日本大震災においては、 貴社のおかれましても、一部店舗において
被災していらっしゃるのではないかとお察しいたします。
被災された方々、および貴社ご家族、関係者の皆様には 心よりお見舞いを申し上げるとともに、
日さ地の早期復旧を心よりお祈り申し上げます。
さて、突然のメールにて大変申し訳ございません。
また、連絡先が分からず、こちらからのご連絡お許しください。
今回、3月11日の東北大震災にて宮城県大崎市古川に 出張いたしました際に被災しました一人でございます。
日帰りにて出張を予定しておりましたが、 突然の震災にて、宿泊先・食料の確保も大変困難な状況に陥りました。
途方に暮れておりました際に、ミスタードーナツ古川駅前様の前を 通りかかりましたところ、
店内にて店員様・恐らくアルバイトさんも 含めた若い方々が一生懸命にドーナツを箱詰めされており、
普段、購入させていただく通りの包装を行われておりました。
店を覗き込んだ私たちに、皆さんが、
「震災でお怪我はございませんか? 大変でしたね」
と温かい言葉をかけていただき、包んだドーナツを手渡していただき、
「残り物でたいへん申し訳ございませんが、召し上がってください」
と丁寧に両手で渡していだきました。 お支払をさせていただきたいと申し出ましたところ、
「売り物ではございませんので、どうぞお納めください」
と本当に暖かい言葉を頂戴しました。
地震直後ですので、大きな余震も度々起こる中で、 本来ならば自分たちの安全の確保、
家族、 家の心配を優先するのが当然かと思いましたが、
それよりも被災して困っている他人のほうの心配をいただいていることに 大変感銘をうけ、
また、途方にくれていた私たちに大きな力と勇気をいただきました。
まったく食べるものの調達の目処が立たなかったため、 いただいたドーナツは
その日の晩、 翌朝と同行しておりました2名と避難所にておいしくいただきました。
本当に幸いなことに、その後めぐり合せた他の避難者の方々のご好意にて バスを借りていただき、
避難所の多くの方々とバスにて3月13日に新潟へと移動し、 同夜に奈良県の自宅まで帰り
家族と再会をさせていただきました。
あの時、ミスタードーナツ古川駅前店の若い皆様とお会いしなれば、 もっと心も折れており
今もまだ避難所にて暮らしていたかもしれません。
皆様とお会いしたことで、本当に勇気と力とドーナツ(食料)を頂戴したことが、
私たちが一日も早く岐路につけたと本当に感謝しております。
本来であれば、お伺いして皆様に感謝とお礼を申し上げたいところですが、
復興にはまだ少し時間がかかることかと思います。
一日も早く復興し、古川に行けるときが来れば、 皆様に直接あらためてお礼を申し上げたいと思っていますが、
取り急ぎ、いち早く無事に帰れたことのお礼を申し上げたく、 また、スタッフの方々のなかにも
大変な状況に置かれているかたもいらっしゃれば、 是非、このように皆様方の勇気と親切で助けられた者達が
いることをこれからの復興において、自信を持ってがんばっていただきたいと思い、
失礼かと思いましたが、 メールさせていただきました次第です。
あらためて、被災地の早期復旧を心よりお祈り申し上げますと共に、 私たちもまた、
遠方より微力ながら復興に向けできる限りを尽くし、 全力で頑張ってまいりたいと思います。
本当に本当にありがとうございました。
新聞、テレビなどで報道されているように、 震災の直後、多くの小売店や飲食店が商品を
無料で被災所のみなさんに配られたと聞いています。
ミスタードーナツのように、日頃は一見、 すべてがマニュアルで動いているかのように思える
フランチャイズのお店でも、 「いざ」というときには独自の判断で「みんなのため」に
「何ができるのか」を考えて実践された人たちがいることに感動を覚えますね。
東北の復興までには、まだまだ長い月日がかかります・・・
みんなが、東北の人達の事を忘れないで、いつも想ってあげることが大切で
それが、きっと力になると思っています。