年が明けると、やはり気持ちも少し前向きになります。いろいろあった去年、過去は変えられないので、今できることを一歩づつやるしかありません。
◆日々これ新たなり
以前通っていた病院の待合室の壁に
「Every day is a new day.」
という文字が書かれていました。文字が小さいためか、それまで全く気がつきませんでした。
日本語だと、「日々これ新たなり」とでも訳すのでしょうか(勝手に解釈)。
この言葉は、日々是新(ひびこれあらた)とも言われ、経営の神様・松下幸之助翁が好んで使った言葉だそうです。
きっと病院の理事長先生か院長先生のお気に入りの言葉なのでしよう。それを英語にして。
◆きのうに続くきよう
古い映画で恐縮ですが、高峰秀子さん主演の映画『二十四の瞳』(監督木下恵介/1954年)の中で、「きのうに続くきようであった」というナレーションが流れます。
きのうに続くきよう、何も変わらない日々、でも少しづつ何かが変化している(実は戦争の足音がひたひたと)。とても印象的なシーンです。時代は変わってもウクライナでの出来事を見ると何となく今に通じる言葉です。
◆日々是好日
経営の神様、故松下幸之助翁は、自身の著者『道をひらく』の中で
〜略〜 きのうもきょうも、自然の動きには何ら変わりはない。照る陽、吹く風、みな同じ。それでも心があらたまれば、見るもの聞くものが、みな新しい。
と言っています。
人間を取り巻く鳥たちも、四季折々の草花も川の流れもきのうに続くきょうのように何も変わりません。
でも、それを見る人間の心のあり様で見るもの聞くものが変わってくると仰っています。要は心のあり様なのですね(これも勝手に解釈)。
また、
年の始めは元日で、一日の始めは朝起きたとき、年の始めがおめでたければ、朝起きたときも同じこと。毎朝、心があらたまれば、毎日がお正月。あらたまった心には、すべてのものが新しく、すべてものがおめでたい。
そして、
日々是新なれば、すなわち日々是好日。 素直で謙虚で、しかも創意に富む人は、毎日が明るく、毎日が元気。 さあ、みんな元気で、新しい日々を迎えよう。と結んでいます。
と結んでいます。
心が新たまれば日々是好日(にちにちこれこうじつ)と。実に深い言葉です。
日々是好日は、禅の言葉で、文字通り、毎日毎日が素晴らしいと言うことです。毎日毎日心を新たにして、その日一日を精一杯生きる。
こうありたいと思いますが、今のご時世なかなかできません。
『道をひらく』(PHPオンラインシユウチ)の全文はこちら
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昨年表面化した諸々の問題は年を越して今年に持ち越しとなりました。多分今年も大変な一年になるでしよう。
コロナ問題も未だ解決していません。中国本土の余波が再び来ないとも限りません。また、お隣のロケットマンは今年もミサイルを多数飛ばしてくるでしょう。ウクライナ戦争は果たして終戦を迎えることが出來のでしょうか?
そして、電気を始めとするエネルギー価格は下がるのか、それとも上がるのか、卯年なのでさらに跳ね上がるのか、我々庶民にはわかりません。それでも、年金は増えることはないことだけは確かです。
今年は、毎朝起きたとき、心新たに、その日その日を大切に生きられたらそれで良しとするしかないようです。
終わり