ここ数日、まさに「言うまいと思えど今日の寒さかな」でしたが、昨日は、晴天で我が家の昼間のリビングの温度は24度もありました。もちろん暖房は要りません。そして今朝も晴れ、太陽の恵みに感謝!!
先週は、“大”寒波襲来で外出自粛と言われ、ひたすらこもる生活、録画してあったNHK・BSで大晦日に放送された映画を視ました。今回は、その感想などをネタバレにならない程度で。
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原題は『The Intern』、主演は、名優のロバート・デ・ニーロ、アン・ハサウェイ。公開は2015年9月。
若くして全てを手にした敏腕女性社長の下に妻を亡くした老紳士ベン(ロバート・デ・ニーロ)がシニア・インターン(新入社員)として雇われる。
彼は40年間、電話帳製作会社に勤めた後リタイア、3年半前に最愛の妻を亡くし、ゴルフ、映画、読書、トランプ、ヨガ、料理教室、園芸、中国語などいろいろ趣味に手を出すが、今一つ満たされない日々を過ごしている、そんなある日、買い物の帰りに、ふと求人広告が目に留まる。
それは、ファッション通販サイトを運営する会社「ABOUT THE FIT」のシニア・インターン募集の広告でした。年齢制限は何と65歳以上、さらに応募は履歴書など紙媒体ではなく、自己紹介の映像をYou Tubeにアップして、というもの、さすがアメリカ。
会社は社会貢献の一環として、シニア・インターンを募集しており、彼のキャリアから応募動画は人事担当者の目にとまりめでたく採用される。
そして、配属されたのはキツイといわれる女性社長のジュールズ(アン・ハサウェイ)の下でした。彼女は老人が苦手で、しかも、瞬きまばたきしない人はさらにダメと公言。ベンは鏡に向かい必至にまばたきを練習する。
一方、ボスのジュールズは僅か一年半前に自宅のキッチンで事業を立ち上げ、25人だった会社は今や216人の会社に発展、全て順風満帆と思いきや、、、
この二人が織りなすコメディタッチな話しで物語が進んでいきます。このストーリー、日本人が観てもうんーとなります。
まず、募集広告の年齢制限が65歳以上 となっている点、まさにワォーでしょう、日本ではこのような求人はまずありません。ほとんど〇〇歳以下ですよね。さらに紙の履歴書や職務経歴書ではなく、自己紹介動画をYou Tubeにアップしろなんて、知っている限り、もちろんありません。
日本ではまずは、年齢、性別、それから学歴などキャリアです。アメリカはまずキャリアとスキル、年齢や性別はその次なんでしょうね。
映画では、一人一人違った面接担当者から個別に質問を受けます。「10年後の夢は?」と聞かれたベンは「80歳の時?」と答え、面接官から「えっ70歳なの?」と驚かれます。そう、ベンは古希なのです。
そして、キツイと自他ともに認める女社長ジュールズの下に6週間の約束で配属されたベン。
でも、「貴方には頼む仕事がない、用があったら社内メールで連絡する」と冷たく言われ、自席でひたすらメールを待っている。
そして、やっときた初仕事はボスが上着に醤油をこぼし染み抜きして欲しいというもの。ベンは嫌な顔を見せることなく黙って上着を受け取る。
年寄り扱いで周りからも浮いた感じだったベン、でもせっかくチャンスをくれたのだからと、若い社員にも積極的に話しかけ、自分から動くことに、すると周囲の目も徐々に変わっていく。
ベンは決して威張ることはない、もちろん怒ることも、俺の若い頃はこうだったなど、とは決して言わない、人の欠点は見ない、都合の悪いことは耳が遠いから、と言って聞かなかったことにする、アドバイスを求められた場合のみ一言アドバイスをする。それ以上余計なことは言わない、こんな感じです。
まさにアメリカ版「見ざる・聞かざる・言わざる」、酸いも甘いも噛み分けてきたシニア世代の若者など他者との接し方、いいお手本です。
翁はベンの反対です、反省しなくてはいけませんね。外見は無理ですが内面的にはそうしたいと思います。それも無理かぁ。
また、台詞の一つ一つが面白い、例えば、ベンとジュールズがまた明日と別れるシーン、ベンは「サヨナラ」と日本語で。これにはビックリ。また、高齢者を雇う?と言うシーンでは、高齢者は「オールドピープル(old people)」、そのままです。
結構強面の役柄が多いロバート・デ・ニーロですが、この映画ではオシャレでチャーミングな老紳士を演じています。男が見ても可愛いいおじいちゃん。
そして、もし、日本で映画かテレビドラマでリメイクする場合、ベン役は草刈正雄さんかな、今年古希を迎えられるそうで年齢的にもピッタリだし、そもそも元モデルさんですからね、センスもいいし、着こなしも抜群。
そして女性経営者ジュールズは、米倉涼子さんでしょうね。「私失敗しないので」と豪語していましたので、自信家のジュールズにぴったりかもしれません。
と妄想が膨らみます。
でも、日本では無理でしょうね。ビジネス社会をコミカルに書けるライターが思い浮かびません。何しろ刑事ものや時代劇が好きで、今だに家康公ですからね。こんなオシャレなストーリーはまず無理でしょう。
いつもの戯言です。ご放念ください。
Have a nice day !!