思い悩むことほど無駄なものはない
そんな風に割り切れるはずもなく、私は悶々とした毎日を送っておりました。
ですが、父に「認知症」という診断が下され、「介護者」としてホッと気が抜けたのも確か。
私は結局、「レッテル」が欲しかったのだと思います。
ちなみにあれから「介護申請」について、行政へ相談に出かけました。
実際、父は見た目が健康。
ある程度のコトは全部自分で出来る為、介護認定には至らないそうです。
強いて言うならば「要支援」くらいか?<それもあやふや
ただ、私は来訪してくださった保健師さんに話をし、父の状態を分かって欲しかっただけなのかもしれません。
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さて、そんなこんなで小矢部市総合保健福祉センターに出かけた日のこと。
ふとした時、目に飛び込んできたのが、このイベントのチラシでした。
砺波地域リハビリテーション講演会「認知症の理解とケア」
三週間ほど先だったこのイベントを、何の気なしにスケジュール登録し、それを共有していた主人もまた、当日、仕事帰りに参加してくれました。
砺波、四季彩館で行われた講演会。
かなり多くの「ケアに携わるプロ」が集まりました。
私たちのような一般人は少なかったです。
ちょっとドキドキ。
毎年行われているイベントのようで、今年は「東京都立松沢病院院長 齋藤正彦先生」のお話をうかがうことができました。
約二時間の講演。
椅子が硬いのでちょっと腰を痛めましたが、講演内容はとても為になります。
いくつか、目から鱗のお話もあり・・・・それについてすごく納得させられ、心が軽くなりました。
ご自身のお母様もアルツハイマー型認知症だった為、その経験も含め、多くの視点から患者をご覧になっているようです。
耄碌(もうろく)と認知症
その境界線を明らかにする必要性が、果たしてあるのかどうか。
80過ぎの高齢者にとっては特に。
もちろん、医師の診断は必要かもしれません。
アリセプトというお薬を飲むことで「生活における多少の改善」は見られるのですから、それを捨てきれないのも確かです。
ただし、互いの関係にとって大切なのは、たとえ今までの作業や行動が出来なくなっても、あまり重く受け取らない。
そして出来る事に対しては、温かく見守る。
ヒントを与えるのではなく、ダイレクトに答えを与える。
出来るだけシンプルにサポートしてあげることが重要だとおっしゃいました。
なるほど・・・・・・・
納得した主人と二人、参加して良かったなと素直に感じました。
もやもやとしていた頭がリセットされ、ちょっとだけ楽になれたかな・・・・。
しかし悲しい現実も一つ。
治験段階まで進んでいた特効薬(根治薬)は、残念ながら失敗に終わっています。
それは私たちの世代(40,50代)にとっての希望が失われたということ。
やはり・・・・アルツハイマー型認知症という病(症状)は一筋縄ではいかないようです。
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