卯月の「介護なんて大嫌い」

85歳実父の介護ブログ
(アルツハイマー型認知症)

日常の欠片(1)

2017年11月03日 09時11分43秒 | 私のこと
こうしてブログを書ける状態であるということは、まだマシなんだろうと思う。

一昨日はひどかった。

マイナス思考
マイナス思考
マイナス思考

人生を終わらせることばかり考えていた。


私のメンタルは、自分で思っていたほど頑丈ではないと判明したわけだけど、それはまあ誰だって一緒だと思う。

誰だって肉親の行く先が、それも絶望的な行く先が見えたら、どうにかなる。
理性的に判断出来るなんて、小説にだって描かれてないはずだ。


このところ、自分の中で分裂していく自分が見える。
これはちょっと怖い。

友人と会うときの自分は笑っていて、心の底から楽しそうに飯を食ってる。

主人と一緒に居る時はホッとする反面、色んな不安が喉元まで出るんだけど、それを何度も飲み込む。

義父の見舞いの時は、とっても優しい気持ちになる。
そしてその表情に心が癒される。

父との生活。
それは細い糸の上で行われる劇のように危うい。

父はプライドが高く、最近では少しの指摘にすら苛立ちを見せる。
ご飯と一緒に飲むはずの薬を、目の前に置いてあったのに、「無かった」と言い張る強情さも表れてきた。

ファンヒーター、電気、テレビはつけっぱなし。

それはまだいい。

ご飯すら食べかけのまま、あっちへ行ったり、自室へ戻ったり。
とにかく集中力が欠けてきているのだ。

『哀れだ』、と思う反面、『大人しくしとけよ!』、と苛立ちを隠せない。

私は憤慨し、怒りのままに怒鳴ったりもする。
駄目だと分かっていてもする。

父ももちろん怒る。
親に向かって言う言葉かと───


尊敬したい、慈しみたい親だったけれど、もはやその思いも叶いそうにない。
もしかしたら寝たきりになって、いまわの際くらいになると、可能なのかな?

これら以外にも別のことで私は怒りを覚えている。
説明するのは面倒だし省かせてもらうが、とにかく今の父はまったくもって、嫌いなのだ。

つい先日、
友人へ手紙を送った。

恐らくその内容はひどいものだと分かっていたけれど、敢えてそのまま送った。

吐き出すことが必要なら、これも一つの方法だと思ったから。
父と離れ、友人と頻繁に会うことも、私の精神を安定させるための手段なのかもしれない。
彼女たちと居れば、ごくごく普通の私でいられるから幸せだ。

壊れるのはきっと簡単だと思う。
でも壊れたら迷惑をかける人が確実に存在するので、そこは何とか踏みとどまらなくてはと、試行錯誤する。

介護はまだ入り口だけど、実はこの『今』が一番辛い時期なのだ。
介護者も患者もどちらも中途半端。
納得したはずの現実も片っ端から剥がれ落ち、ろくな考えが思い浮かばない。

“相手の立場に立って───”なんて、無理な相談。

これが認知症の介護。
誰だってみんな、同じ道を辿る。



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2 コメント

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はじめまして (aby)
2017-11-03 17:59:39
はじめまして。
私も数年前まで、義父の介護をしていました。
義母は、ほぼ放棄でした。
出来なくなることが多くなってくるのに
プライドは高い。指摘すれば激怒。
杖で殴られそうになったことも何度か…
デイサービスも介護タクシーも
なかなか利用してくれなくて
雁字搦めでした。
自分が自分でなくなる感覚、消えたい気持ち
いつもありました。

介護保険を使って…と言われても
要介護者が「うん」と言わなければ
全てが家族にのしかかりますよね。
介護者にも要介護者にも
優しいとは言えない介護制度ですが
利用できそうな事は割りきって利用して
少しでも息抜き、気分転換してくださいね。
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abyさんへ (卯月)
2017-11-03 19:08:49
初めまして。
コメントありがとうございます。

数年前まで……ということは、入院、もしくは入所されたのでしょうか?
壮絶な経験でしたね。
さぞかしお辛い思いをされたことでしょう。

仰る通り、介護サービスは本人が嫌がると全くの無駄になります。
うちの父も今のところ「必要ないやろ」の一点張り。
保健師の方達も苦笑いで家を後にされました。

薄々分かっていたこととはいえ、これから先が思いやられます。
早く、一日でも早く逝ってくれないか。
恐らく、そう願う日も遠くありません。

お義母様が介護放棄されるなんて………一体どういう訳なんでしょう?
全て、aby様の双肩にかかっていたということですよね?
想像しただけでぞっとします。

自分が消えたい───
こんな悲しい思いをしてまで親の面倒を看なくてはならないという現実は、今の日本、どこにでも転がっています。
問題は自分自身の耐久性。
そのために何をすればいいのか、そればかりを考える毎日です。

励ましのお言葉、ありがとうございました。
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