文藝春秋で最初に報じられたようですが、自民党京都府連をめぐる組織的な選挙買収疑惑が浮上しているという記事。
選挙の候補者が直接選挙区の府議・市議にお金をわたすと買収になってしまうので、「候補者→府連→府議・市議」というルートで、マネーロンダリングしていたそうです。
「選挙買収はやはりお家芸だったのか。自民党京都府連をめぐる組織的な選挙買収疑惑が浮上し、波紋を広げている。府連会長を務める西田昌司参院議員の発案による脱法スキームが常態化し、少なくとも2013年以降の国政選挙で1億円以上のカネが動いているという。」
西田議員は税理士だそうです。
「(文藝春秋の)記事によると、府連は国政選挙で集票マシンとして動く府議会や市議会議員に「活動費」として1人につき現金50万円を支給。その原資は候補者から府連への「寄付」で、府連から地方議員の関係する政治団体や党支部に「寄付」「交付金」の名目で流し込んでいた。14年に府連事務局長が交代する際に作成された「引継書」には〈候補者がダイレクトに議員に交付すれば、公職選挙法上は買収と言うことになりますので、京都府連から交付することとし、いわばマネーロンダリングをするのです〉と記載されているという。」
さすが税理士です。法律の裏をかく方法を知っている。
内部文書入手 自民党が「1億円選挙買収」を行っていた《国会議員・党職員も証言》(文春オンライン)
「内部文書の一つが自民党京都府連の「引継書」である。2014年に京都府連の事務局長が交代する際に作成されたというが、「選挙対策」の項目には、次のような記述がある。
〈選対会議の開催と併せて、その会議の後には、各候補者からの原資による活動費を府議会議員、京都市会議員に交付しなければなりません。
この世界、どうして「お金!」「お金!」なのかは分かりませんが、選挙の都度、応援、支援してくれる府議会議員、市議会議員には、活動費として交付するシステムとなっているのです。
活動費は、議員1人につき50万円です。候補者が京都府連に寄附し、それを原資として府連が各議員に交付するのです。本当に回りくどいシステムなのですが、候補者がダイレクトに議員に交付すれば、公職選挙法上は買収と言うことになりますので、京都府連から交付することとし、いわばマネーロンダリングをするのです〉(原文ママ)」
国家公安委員長、自民京都府連の現金配布を認める 買収の意図は否定(毎日)
「二之湯氏は「府連が国会議員から寄付を受け、府議と市議に再度、政治活動資金として配布しているのは事実だ」と配布は認めたうえで「党勢拡大に使ってくださいという趣旨だ。個々の議員の選挙活動に使ってくださいということではない」と述べ、買収の意図は否定した。」
ということで、お金の流れ自体は、当事者も認めているようです。
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