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ゴーン追放でも気が抜けない、日産首脳人事の「新たな火種」(DOLより)

ゴーン追放でも気が抜けない、日産首脳人事の「新たな火種」

臨時株主総会でゴーン氏追放に成功した日産自動車で、取締役会議長の人選についてもめているという記事。

「着火寸前の議論の的とは、ずばり取締役会議長の人選だ。現在、榊原定征・東レ特別顧問(日本経済団体連合会前会長)を据える人事案が浮上しているのだが、これに日産社内外から冒頭のような疑問の声が噴出している。」

ガバナンス改善特別委員会からの横滑りが問題になっているそうです。

「当ポストは、独立性を有する社外取締役が務めるべきだとして人選が進んでいる。ゴーン元会長に権力が集中したガバナンスを改めるため設置された、独立した第三者による「ガバナンス改善特別委員会(特別委)」の提言を踏まえてのことだ。

榊原氏は特別委の共同委員長だっただけに、ただでさえ自分で自分を選んだような、違和感のある人事と見られがちだ。」

また、榊原氏の出身会社である東レが日産の納入業者であることも、利益相反の観点から問題とされています。

「だがここに来て、さらに重大な問題が勃発している。榊原氏の出身会社である東レが、日産に自動車向けの素材を納入する利害関係者であることに、各方面から疑義が唱えられ始めているのだ。」

これでは、そもそも、「ガバナンス改善特別委員会」は会社から独立していなかったということでしょう(したがってその結論も現経営陣寄りだった)。

しかし、他に人がいないのだそうです。

「...政府の力をもってしても人選は難航を極めた。候補には岡素之・住友商事元社長や長門正貢・日本郵政社長など、財界の“上がりポスト”に就く複数の重鎮が検討されたものの、ことごとく断られたといわれる。

日産を潰すわけにはいかないと経営介入までした政府サイドにしてみれば、榊原氏はようやく見つけた火中の栗を拾う“重鎮”なのである。」

経営の暴走を防ぐには、社長・CEOと会長(または取締役会議長)は、分離すべきなのでしょう。株主代表として、大株主のルノーの人が会長(または取締役会議長)を勤めるのが自然なのでは。
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