米銀大手ウェルズ・ファーゴが、米消費者金融保護局(CFPB)から制裁金37億ドル(約4800億円)を科されたという記事。
37億ドルのうち、20億ドルは顧客への損害補償だそうです。
「預金や自動車ローン、住宅ローンの顧客1600万人が対象となる。CFPBによると、ウェルズは住宅ローンや自動車ローンで不正に手数料を徴収したり、担保の自動車などを不正に差し押さえたりする慣行があったという。」
「同社では16年に顧客の承認を得ずに銀行口座を開設したり、クレジットカードを発行したりする不正営業が明らかになって以来、消費者向け銀行業務で不祥事が続いていた。」
今回以外にも巨額の罰金を支払っています。
「18年には自動車や住宅ローンを巡る不正でOCCとCFPBに制裁金10億ドルを支払い、20年には米司法省と米証券取引委員会(SEC)に対して合計30億ドル、さらに21年にはOCCに2億5000万ドルを支払った。」
業績への影響は...
「ウェルズは同日、22年10~12月期に今回の制裁金対応を含めて35億ドルの営業損失を計上する見通しだと発表した。7~9月期決算でも過去の不正に関連した補償や訴訟、当局対応費用として20億ドルの営業損失を計上していた。」
米Wファーゴに制裁金37億ドル、ローン手数料不正請求などで(ロイター)
「CFPBが課す民事制裁金としては過去最大規模となる。」
「チョプラCFPB局長はウェルズ・ファーゴを法律違反の「常習犯」で、「米国の3分の1の家庭を危険にさらしている」と批判した。」
「今回の制裁金を含めた費用約35億ドルは第4・四半期決算に計上する。同決算は来年1月13日に発表される。」
この数字を見ると、制裁金に関して、事前の引当はほとんどしていないようです。確定した時点で、ほとんどが計上されるのでしょう。
米消費者金融保護局のプレスリリース。
どのような不正か...
Unlawfully repossessed vehicles and bungled borrower accounts:
Improperly denied mortgage modifications:
Illegally charged surprise overdraft fees:
Unlawfully froze consumer accounts and mispresented fee waivers:
自動車ローンで、担保にしていたクルマを不当に差し押さえたというのが、最初に来るのが、アメリカらしいというか...