日本のベンチャー企業のアジア市場での上場を取り上げた記事。
シンガポール証券取引所に上場した会社の例が紹介されています。
アジアでの上場は「各国が誘致に熱心なうえ、停滞する日本の市場よりも大きな資金調達が望める」という利点があるそうですが、コスト面などでのマイナスもあるようです。
「・・・アジアの市場は上場審査が緩いわけではなく、翻訳や弁護士報酬、監査法人の報酬など上場維持コストは日本より高い。中小企業基盤整備機構経営支援情報センターによると、アジアでの上場を目指す企業は最近増えているが、日本に籍を置いたまま上場を果たしたのはコスダックの1社のみだ。」
記事の中でふれている帝国データバンクによる調査はこちら↓
特別企画 :新規株式上場意向に関するアンケート調査
海外での上場についての調査結果は以下のようなまとめになっています。
「海外市場への興味について、株式上場予備軍企業の約4割を占める219社(同38.7%)の企業が、「(具体的な検討の有無にかかわらず)興味がある」と回答した。一方で、海外市場へ実際に上場を検討している企業は27社(同4.8%)にとどまった。」
(補足)
産経の記事の続編が出ていました。
日本企業がアジア上場計画を見直し 審査厳しくなる恐れも(産経)
震災で日本企業の海外上場は少し難しくなりそうだということですが、うまくいっている会社もあるようです。ただし、ベンチャー企業ではありません。
「・・・半導体大手のエルピーダメモリは台湾市場で、金融・証券業のSBIホールディングスは香港市場で、4月までに相次いで上場を果たした。台湾は半導体メーカーの上場が多く、香港では大規模な資金調達が可能と両社の戦略と市場の特性が合致したケースで、経営支援情報センターの矢口雅哉ディレクターも「アジアでのビジネス戦略をしっかり描いて提示できれば、上場審査もスムーズになるだろう」とみている。」
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