東証2部上場の不動産会社ランドコムが、民事再生手続きの開始を申請し、受理されたという記事。負債総額は約309億円です。
「不動産流動化事業を収益の中心に位置付け、積極的に物件を購入したが、米国サブプライム住宅ローン問題を発端とした金融不安で、不動産市場への資金流入が激減。物件の売却が遅れるなどして資金繰りが悪化した。」
2007年12月期の売上高が279億円なので、たしかに過大な負債といえます。
民事再生手続開始の申立てに関するお知らせ(PDFファイル)
売上高の推移をみると、2005年が73億円、2006年が130億円、2007年が279億円と、きれいに毎期2倍のペースで増えています。
平成20 年12 月期半期報告書提出遅延及び公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
民事再生のプレスリリースと同じ日付で監査人退任も公表しています。
「当社は平成20 年12 月期半期報告書の提出を延期することといたしました。これに関して、当社は従前より、新日本有限責任監査法人から、十分な監査を実施することが可能な時期までに、平成20 年12 月期半期報告書及びその監査に必要な諸資料(以下、まとめて「本監査資料等」といいます。)を提出するよう要請を受け提出の確約をしておりました。しかしながら、当社としましては、継続企業の前提となる事業計画の策定及び決算数値の確定に時間を要し、当社が確約した期日までに同監査法人への本監査資料等の提出はできませんでした。その後も、当社としては、継続企業の前提となる事業計画の策定及び決算数値の確定に向け最大限努力してまいりましたが、上記期日を経過した平成20 年9月26 日に至っても、なお半期報告書の完成の目処が立たず、その旨を新日本有限責任監査法人に伝え、半期報告書の完成時期が確定していないことから、同監査法人に対し、監査契約解除の申し入れを行いました。その後、双方にて協議を重ねた結果、平成20 年9月26 日付で監査契約を解約することで合意にいたりました。」
監査契約解約が26日、民事再生申立が29日という微妙なタイミングとなっています。
特別損失の発生及び平成20 年12 月期 中間・通期業績予想(連結・個別)の修正に関するお知らせ(PDFファイル)
1ヶ月前の8月29日には、棚卸資産の評価損120億円の発生を公表しています。同時に業績予想も見直していますが、修正前の予想では通期売上高530億円(2007年の約2倍)を見込んでいたようです。
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ランドコム株式会社
民事再生法の適用を申請
負債309億8900万円
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