米国の大手金融機関ウェルズ・ファーゴが巨額罰金を課せられた不祥事を取り上げた記事。
現場レベルで幅広く不正が行われていたようです。
「ウェルズ・ファーゴが批判にさらされている。きっかけは、今月8日に発表され、消費者金融保護局(CFPB)などに罰金など1億9000万ドル(約190億円)を支払うことになった不祥事である。ニューヨーク連邦地検も資料提出を求める召喚状を送付したという。
「罪状」はこうだ。2011年から15年にかけて、顧客の許可なく、行員らが銀行口座を開設し、クレジットカードを発行した。勝手に新規口座を作り、既存の口座から資金移動し、カードを発行して手数料を無断徴収したのだ。
被害にあった口座数は200万件。関連して、5300人もの従業員が解雇された。」
背景は...
「処分で、ウェルズ・ファーゴの隠された企業文化が明らかになった。
商業銀行なのに、日本のバブル期の証券会社のようなノルマ営業を求めた。例えば、行内で「GR8」と呼ばれ、複数の金融商品を顧客に売りつけるクロスセリング。各世帯に8つの金融商品を売るように求め、個人営業部門には商品別販売目標を定めた。」
「情報がトップに伝わらない大企業病もわずらっていた。スタンプCEOは問題を認識していたのに、今年に入って、コンサルティング会社を雇って調査させるまで、解雇者の数字を知らなかった。
今月に入って、ようやく個人営業部門の商品別販売目標をすべて廃止している。米メディアが過去に過剰営業ぶりを報道したのにだ。」
米ウェルズ・ファーゴ、5300人懲戒解雇 不正口座開設で(CNN)
ウェルズ・ファーゴに190億円の制裁金-顧客に無断で口座開設と米当局(ブルームバーグ)
「CFPBのコードレイ局長は「ウェルズ・ファーゴの従業員は販売目標を達成してボーナスを受け取るために、秘密裏に無許可の口座を開設した」と主張。」
罰金を課したCFPBのプレスリリース。
Hundreds of thousands of accounts secretly created by Wells Fargo Bank employees leads to historic $100 million fine from the CFPB
The Bank had compensation programs for its employees that encouraged them to sign up existing clients for deposit accounts, credit cards, debit cards, and online banking. According to today’s enforcement action, thousands of Wells Fargo employees illegally enrolled consumers in these products and services without their knowledge or consent in order to obtain financial compensation for meeting sales targets.
企業倫理のコンサルタントへのインタビュー記事(音声付き)。
↓
Wells Fargo Case Prompts Questions Of Corporate Ethics Reform(NPR)
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