仮設トイレのレンタル事業をめぐり、「丸紅」から約11億3000万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた仮設トイレ賃貸販売会社の元社長に無罪の判決が下りたという記事。
被害者とされた「丸紅側が取引の詳細について知らなかったとは考えられず、犯罪の証明がない」とされています。
被告の容疑は、微生物による汚物処理機能付きの仮設トイレ計6千台を製造・販売する契約を結んだが、実際には丸紅側に部材の一部しか納入していないのに完成品を納入したように装い、丸紅から額面計11億3400万円の約束手形をだまし取ったというものです。
しかし「契約は部材の一部納入ではなく、フルセットの納入だった」などとする丸紅担当課長代理(当時)らの証言が「ほかの数多くの関係者の証言や取引書類と矛盾する」として信用性が否定され、無罪となったものです。判決は「課長代理らが責任を逃れるためにありもしない詐欺行為を言い立てた疑いがあり、検察は批判的な視点で証言を検討する必要があった」と指摘しています。
本当のところはわかりませんが、判決のとおりだとすると、丸紅側がウソの証言をしていたことになります。
一流会社だからといって、一流の人物ばかりがいるわけではありません。この事件が当てはまるかどうかはわかりませんが、自分たちのミスの責任を取引先に押しつけようとする者はどの会社にもいます。きちんと契約書を取り交わす、納入時に受領書をもらうなど、最低限の自衛手段をとっておかないと、とれるはずのお金が取れなくなってしまうことがありえます( この例のように犯罪者にさせられるというのは珍しいと思いますが・・・)。
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