「財務諸表に対する意見の形成と監査報告」ほかの改正(押印廃止・電磁的交付関連)(日本公認会計士協会)
2021-08-27
日本公認会計士協会は、監査基準委員会報告書700「財務諸表に対する意見の形成と監査報告」と、監査・保証実務委員会実務指針第85号「監査報告書の文例」の改正を、2021年8月19日付で公表しました。
前者に関しては、その適合修正の対象となる監査基準委員会報告書(220、230、240、260、265、315、402、500、510、540、570、580、600、620、701、705、710、720、800、805、900)も改正されています。
(「監査報告書の文例」の一部文例は除き)2021 年9月1日からの適用です。
「2021年5月19日に公布された「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律」における公認会計士法の改正並びに2021年8月4日に公布された「公認会計士法施行規則」、「財務諸表等の監査証明に関する内閣府令」及び「財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令」の改正を受けて」改正を行ったものです。
具体的には、監査報告書の押印廃止や電磁的方法による交付を反映しています。
監査基準委員会報告書700の主な改正箇所は以下のとおりです(改正後の規定)。
「18.監査報告書は記載されたものによってなされなければならない。」
(意味が取りにくい表現です(そもそも記載されていない監査報告書はあり得るのか)。現行規定は「監査報告は文書によらなければならない。」)
「42.監査報告書には、署名がなされなければならない。」
「45.法令等において、監査報告書に使用する具体的な様式や文言が規定されている場合、監査報告書に、最低限、以下の事項が含まれている場合にのみ、監査報告書において我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠している旨を記載することができる。
...
(13) 監査人の署名」
「A18.監査報告書は、書面又は電磁的記録によって発行される。」
「A55.監査報告書には、国によっては、監査事務所名、監査人の個人名又はその両方のいずれかの署名がなされる。また、監査報告書において、監査人の署名に加えて、監査人の職業会計士の称号、又は監査人や監査事務所が当該国の適切な許認可を受けていることについて明示することが求められることがある。
我が国の場合、監査法人が会社その他の者の財務書類について証明をする場合には、当該証明に係る業務を執行した社員は、当該証明書にその資格を表示して署名しなければならないとされている(公認会計士法第34条の12第2項)。本報告書でいう署名は、自署又は電子署名(電子署名及び認証業務に関する法律(平成12年(2000年)法律第102号)第2条第1項の電子署名)をいう。」
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